パスワード暗号化
Pandora FMS はデータベース上のパスワードの暗号化に対応しています。
暗号化キーは、ユーザが用意するパスフレーズから生成され、(キーやパスフレーズも含め)データベースには保存されません。これにより、データベースのダンプからパスワードを再現することはできません。
ユーザがパスワードを設定すると、暗号化はユーザーに対して透過的に機能します。
ユーザが入力したパスワードが失われた場合、Pandora FMS データベースに保存されているパスワードを回復することはできません。安全な場所に保存するか、config.php
および pandora_server.conf
ファイルのバックアップを作成してください。
技術詳細
パスワードは、128bit の Rijndael cipher の ECB モードを使って暗号化しています。パスフレーズの MD5 から、最初に 256bit のキーが生成されます。
新規インストールの Pandora FMS での設定
キー暗号化を有効にするには、Pandora FMS サーバと Web コンソールの両方でパスワードを設定する必要があります。
暗号化の手順は次の通りです。
- コマンドセンター (メタコンソール) と ノード の両方でサーバを停止します。
/etc/pandora/pandora_server.conf
内の encryption_passphrase および、ノード および コマンドセンター(メタコンソール) 双方の/var/www/html/pandora_console/include/config.php
を更新します。
$config["encryption_passphrase"]="あなたの暗号化パスフレーズ";
- ノード および コマンドセンター(メタコンソール) 両方の暗号化スクリプトを起動します。
/usr/bin/pandora_encrypt_db /etc/pandora/pandora_server.conf
変更を加えてスクリプトを実行した後、Pandora FMS サーバを再起動する必要があります。
暗号化パスワードの変更
暗号化パスワードが漏洩した場合には、それを変更することができます。まず、データベースに保存されているパスワードを復号化する必要があります。
/usr/bin/pandora_encrypt_db -d /etc/pandora/pandora_server.conf
その後、暗号化パスワードを変更し(新規インストールでの設定のセクションで説明したように)、再度暗号化することができます。
/usr/bin/pandora_encrypt_db /etc/pandora/pandora_server.conf
7.0NG 739 以降には、安全な認証管理が含まれています。この処理を正しく完了するには、次の章を参照してください。
認証情報管理:
暗号化されたデータベースがある場合、データを失うことなく資格情報管理を引き続き使用するには、tcredential_store テーブルを除くすべてのデータを復号化します。
そのためには、以下のコマンドを実行します。
/usr/bin/pandora_encrypt_db -d -c /etc/pandora/pandora_server.conf
暗号化が解除されます。
暗号化を解除したら、再度暗号化を行います。
/usr/bin/pandora_encrypt_db /etc/pandora/pandora_server.conf
初回の暗号化では、最後のコマンドを実行します。
暗号化パスワードの削除
Pandora FMS に保存される すべての パスワードを暗号化しておくことをお勧めします。
- コマンドセンター(メタコンソール) と ノード 双方のサーバを停止します。
- コマンドセンター(メタコンソール) と ノード の両方で復号化スクリプトを起動します。
/usr/bin/pandora_encrypt_db -d /etc/pandora/pandora_server.conf
- コマンドセンター (メタコンソール) と ノード の両方で、
/etc/pandora/pandora_server.conf
と/var/www/html/pandora_console/include/config.php
の encryption_passphrase をコメントアウトします。
# $config["encryption_passphrase"]="your encryption passphrase";
変更を加えてスクリプトを実行した後は、Pandora FMS サーバを再起動することを忘れないでください。