テンプレートとコンポーネント

概要

Pandora FMS は全てのチェックをモジュールを通して行います。これらは、Pandora FMS が処理できる異なるデータタイプごとに異なります。Pandora FMS のデフォルトのモジュールリストは、管理(Management) → リソース(Resources)モジュールタイプ(Module Types) から参照できます。

Pandora FMS には、異なるモジュールのタイプとグループがあります。

  • async: 非同期データ
  • generic: 一般的なデータ
  • keep_alive: エージェントへの最終接続状態を制御するのに便利な特別な keepalive モジュール
  • icmp: ICMP チェック (ping)
  • snmp: SNMP チェック
  • tcp: TCP チェック
  • web: ウェブチェック

これらのほとんどには、いくつかのチェックタイプがあります。

  • data: 数値データ
  • proc: ブーリアン値。1 か 0 を返します。
  • string: テキスト文字列
  • inc: インクリメンタルデータ (例えば、ネットワークインタフェースから送信されたパケットの総量などの増加するデータ)
  • inc_abs: 絶対インクリメンタルデータ。前回からの増分の値を示します。

コンポーネント

コンポーネントは、モジュールの「マスターコピー」であるかのようにエージェントに繰り返し適用できる 汎用モジュール であり、エージェントに関連付けられたモジュールを生成します。このツールを使用すると、最もよく使用されるコンポーネントのリストを作成して管理し、新しいエージェントに適用できます。

  • ネットワークコンポーネント(Network components): すべてのリモートモジュール (WMI、TCP、SNMP、ICMP、プラグインなど) のグループです。
  • ローカルコンポーネント(Local components): リモート設定が有効になっているエージェントの設定ファイルに組み込まれるテキストの「チャンク」として、ソフトウェアエージェントモジュールの定義を含めます。

コンポーネントテンプレート

ネットワークコンポーネントは テンプレート にグループ化できるため、複数のネットワークコンポーネントをエージェントに直接適用できます。これにより、テンプレートに関連付けられたネットワークコンポーネントを通じて複数のモジュールを同時に作成できます。

自動検出サーバ は、検出されたホストにテンプレートに関連付けられたネットワークコンポーネントを適用し、指定されたモジュールを自動的に追加して、監視の自動展開を可能にします。

ネットワークコンポーネント

メニュー 管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components)

この一覧では、既存のコンポーネントを検索 (グループまたはフリー検索テキストでフィルタリング) したり、その設定の詳細を表示したり、新しいコンポーネントを変更または作成したりできます。モジュールのプロパティを編集するには、その名前をクリックします。

テンプレートが変更されると、その値は すでに作成されたモジュールには適用されず、その時点以降に作成されるモジュールに適用されます。

新たなネットワークコンポーネントの作成

ネットワーク コンポーネントを作成するには、設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote componetnts) メニューを使用し、ページの下部にあるドロップダウンメニューから、4 つの選択可能なネットワークコンポーネント (ネットワーク(Network)、プラグイン(Plugin)、ウィザード(Wizard)、WMI) からネットワークコンポーネントを選択して、作成(Create) をクリックします。

これは汎用コンポーネントであるため、 snmp communityuserpassword などの一部のパラメータは、後でモジュールが適用されるエージェントに応じて変更する必要がある場合があります。その場合は、空白のままにすることができます。システムに共通のユーザポリシーが使用可能な場合は、ユーザ名、パスワード、およびすべてのエージェントに共通するその他のデータを入力して、モジュールを完全に設定した状態にすることができます。

プラグインコンポーネントに対しても同じ処理が実行され、リストで プラグイン(Plugin) を選択すると、選択したプラグインのマクロで定義されたフィールドがインターフェイスに表示されます。

ローカルコンポーネント

メニュー 管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → ローカルコンポーネント(Local components)

ローカル コンポーネントとは、ソフトウェアエージェントに適用できるコンポーネントを指します。これらのコンポーネントは、ポリシーを通じてすべてのエージェントに自動的に適用することも、エージェントのリモート設定エディタで手動で (1 つずつ) 適用することもできます。Pandora FMS には、ポリシーとエージェントに自動的に適用する多数のローカルモジュールがあり、カテゴリ別に分類されています。

ローカルコンポーネントをソフトウェアエージェントにリモートで適用する方法については、ポリシーの章を参照してください。

既存のローカルモジュールの一覧は、さまざまなパラメーター (グループ、オペレーティングシステム、フリーテキスト検索) でフィルター処理できます。また、新しいコンポーネントを表示、変更、作成することもできます。モジュールを編集するには、その名前をクリックします。

新たなローカルコンポーネントの作成

新たなローカルコンポーネントを作成するには、管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → ローカルコンポーネント(Local components) をクリックし、ページの右下にある 作成(Create) をクリックします。

新しいローカルコンポーネント作成フォームのページが表示されます。フォームに上記の情報を入力し、もう一度 作成(Create) をクリックして保存します。

ローカル実行マクロ

ローカルコンポーネントでマクロを定義することができます。これらのマクロは、パラメータ module_exec で使用され、_field1__field2__fieldN_ という構造です。

マクロは、ユーザにとって透過的な通常のフィールドとしてモジュール編集フォームに表示されます。

モジュールコンポーネントにマクロがある場合、表示を簡素化するために設定データはデフォルトで非表示になりますが、表示および変更することは可能です。ヘルプ(Help) フィールドに文字列が定義されている場合、この文字列を含むフィールドの横にヒントが表示されます。

モジュールテンプレート

モジュールテンプレートは、ネットワークチェックモジュールを含むテンプレートです。これらのテンプレートを作成すると、一つ一つモジュールを追加することなく直接エージェントに適用することができます。また、ネットワーク検出タスク にて適用できます。

メニュー 管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → モジュールテンプレート(Module templates)

表示された一覧から、いずれかのテンプレートの名前をクリックするとテンプレートを編集でき、右側の列にあるゴミ箱アイコンをクリックするとテンプレートを削除できます。

作成(Create) ボタンは、新しいテンプレートを追加する際に使用します。名前(Name) および PEN フィールドを入力し、作成(Create) を再度クリックすると保存されます。コンポーネントの追加(Add components) ボタンが表示され、グループでフィルタリングし、必要なコンポーネントを選択して、OK をクリックできます。作成プロセスを終了するには、更新(Update) をクリックします。

エージェントへのモジュールテンプレートの適用

既存の監視モジュールテンプレートまたは作成したテンプレートのいずれかを適用するには、管理(Management) → リソース(Resources) → エージェントの管理(Manage agents) メニューからエージェントの設定に移動します。エージェントの一覧から、対応する モジュール(Modules) リンクを介して 1 つを選択します。この画面にアクセスしたら、ページの上部にあるテンプレートタブ モジュールテンプレート(Module templates) をクリックします。

エージェントがすでに持っているモジュールと既存のモジュール テンプレートが表示されます。テンプレートを選択し、割り当て(Assign) をクリックします。そのテンプレートに含まれるモジュールが自動的に追加されます。テンプレートが適用されると、ゴミ箱アイコンをクリックしてモジュールの一部を削除したり、対応するツールアイコンをクリックして編集したりできます。追加されたモジュールには、テンプレート名に基づいて自動的に説明が付けられます

エージェントに適用されたテンプレートは表示されず、そこに含まれるモジュールのみが表示されます。

プライベートエンタープライズ番号

すべての SNMP デバイスには識別文字列 (OID) があり、これはデバイスのメーカーとモデルごとに一意です。これらの文字列の 7 番目の位置には、デバイスがどのメーカーに属しているかを示す数字があります。

この番号は製造元の プライベートエンタープライズ番号 (PEN) であり、IANA に登録されています。Pandora FMS でこれらの PEN を設定し、モジュールテンプレートと一緒に使用して動的に監視を追加することができます。

管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Template) → プライベートエンタープライズ番号(Private Enterprise Numbers) メニューでは、登録済みの PEN のリストにアクセスできます。オプション(Options) 列の対応するアイコンをクリックすると、登録済みの各 PEN を編集や削除できます。

新しいメーカーを登録するには、メーカーの登録(Register manufacturer) をクリックします。メーカーの対応する PEN を入力し、メーカー名と説明を入力するだけです。これで、既存のリストに追加されます。

モジュールテンプレートでは、1 つまたは複数の PEN が指定されるため、自動検出タスクの実行時に、Pandora FMS はデバイスの製造元を取得し、適切な監視を追加できます。

ウィザードコンポーネント

SNMP および WMI ウィザードの機能には、ウィザードコンポーネント(Wizard components)と呼ばれる種類のリモートコンポーネントがあります。

これらのコンポーネントを使用すると、任意のウィザード(SNMP または WMI)の実行時にエージェントで生成されるモジュールの基本設定を行えます。さらに、1つのコンポーネントのみで複数のモジュールを動的に生成することができます。たとえば、実行中のストレージデバイスのユニットや、プロセスをスキャンするコンポーネントです。

これらのコンポーネントは、管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components)メニューから作成できます。

コンポーネントグループ

コンポーネントを並べ替えて分類するために、コンポーネントグループがあります。コンポーネントは、作成時のグループに属します。

既存のコンポーネントグループを表示するには、メニュー 管理(Management) → リソース(Resources) → コンポーネントグループ(Component group) を使用します。既存のグループとその説明が画面に表示されます。グループの詳細を表示するには、グループの名前をクリックします。グループを削除するには、右側の アクション(Action) 列にあるゴミ箱アイコンをクリックします。新しいグループを作成するには、下部の 作成(Create) ボタンをクリックします。対応するチェックボックスを使用して複数のグループを選択し、削除(Delete) ボタンを使用して一括で削除することもできます。

作成(Create) ボタンを使用すると、新しいコンポーネントグループを作成できます。フォームのフィールドに入力し、グループの名前を指定して、既存のグループ内に があるかどうかを選択します。次に、もう一度 作成(Create) をクリックします。これで、新しく作成されたコンポーネントグループに新しいコンポーネントを追加できます。

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