コンポーネントウィザード
SNMP ウィザードおよび WMI ウィザードの機能には、コンポーネントウィザード と呼ばれるリモートコンポーネントタイプがあります。
これらのコンポーネントを使用すると、ウィザード (SNMP または WMI) の実行時にエージェントで生成されるモジュールの基本設定を確立できます。 また、単一のコンポーネントで複数のモジュールを動的に生成することもできます。
これらのコンポーネントを作成するには、メニュー 管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → Remote components(リモートコンポーネント) を使用します。 新しいウィザード コンポーネントを作成(Create a new wizard component) オプションを選択し、作成(Create) ボタンをクリックします。
作成ダイアログボックスには、使用するモジュールプロトコルという重要なオプションがあります。 使用可能なプロトコルは SNMP (デフォルト) と WMI の 2 つで、どちらも共通のフィールドもありますが、異なるフィールドもあります。
共通フィールド
- 有効化(Enabled): この トークン を有効にすると、コンポーネントが ウィザード の実行時にスキャンを試行します。
- デフォルトで追加(Add by default): ウィザード の実行時に、コンポーネントによって生成されたモジュールがデフォルトで追加されるようにマークされるかどうかを選択できます。
- モジュール名(Module name): コンポーネントが持つ名前、およびコンポーネントによって生成されるモジュールのデフォルト名。 一部のマクロが利用できます。
- モジュールタイプ(Module type): コンポーネントによって生成されたモジュールによって取得されるデータのタイプ。
- コンポーネントグループ(Component group): コンポーネントが属するグループ。 モジュールの表示方法を整理できます。
- モジュール単位(Module unit): コンポーネントによって生成されたモジュールによって取得されるデータの単位。
- 警告(Warning): このセクションでは、ウィザード によって生成されたモジュールの警告状態のデフォルトのしきい値を設定できます。
- 障害状態(Critical status): このセクションでは、ウィザード によって生成されたモジュールの障害状態のデフォルトのしきい値を設定できます。
- 説明(Description): コンポーネントとそれによって生成されるモジュールの説明。 一部のマクロが利用できます。
スキャンタイプ(Scan type): ウィザード がこのコンポーネントで実行できる 2 つのスキャンモードを選択できます。
- 固定(Fixed): コンポーネントはモジュールを 1 つだけ生成します。
- 動的(Dynamic): コンポーネントは 1 つ以上のモジュールを生成する場合があります。
実行タイプ(Execution type): このフィールドは、コンポーネントによって生成されたモジュールの実行タイプを示します。 これは、ウィザード がどこから実行されるかに応じて、モジュール作成時にモジュールが属する Pandora FMS サーバを決定するために使用されます。
- プラグイン(Plugin): コンポーネントによって生成されたモジュールは、カスタムコマンド プラグイン または スクリプト の実行結果からデータを取得します。 これらは プラグインサーバ またはタイプ
exec
のモジュールを介してサテライトサーバによって実行されます。
SNMP ウィザード
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard component) → 作成(Create) → モジュールプロトコル(Module protocol) → SNMP メニュー。
特定のフィールド:
- OID 名(Name OID): マクロを使用してモジュール名に追加できる値を取得する OID を指定できます。 この OID の値はマクロ
_nameOID_
に保存され、モジュール名 フィールドで使用できます。 ベンダに すべて が示されている場合、コンポーネントは Pandora FMS に登録されている PEN に対してスキャンされます。 - ベンダID(Manufacturer ID): SNMP コンポーネント ウィザード が有効になる特定のベンダの ID を指定できます。
- 実行タイプがネットワークの場合: OID値。
- 実行タイプがプラグインに設定されている場合: マクロOID、値操作、サテライト実行、サーバプラグイン。
ベンダID を使用するには、Private Enterprise Number (PEN) を Pandora FMS コンソールに登録する必要があります。
SNMP ネットワーク実行
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard components) → 作成(Create) → モジュールプロトコル(Module protocol) → SNMP (実行タイプ(Execution type) → ネットワーク(Network)) メニュー。
実行タイプが ネットワーク の場合、OID値 により、コンポーネントによって生成されたモジュールのデータが取得される OID を示すことができます。
- 動的コンポーネントで使用する場合、このフィールドに指定される OID は、終了 OID ではなく SNMP ブランチである必要があります。
- 固定コンポーネントで使用する場合、このフィールドに示される OID は最終 OID である必要があります。
SNMP プラグイン実行
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard component) → 作成 → モジュールプロトコル(Module protocol) → SNMP (実行タイプ(Execution type) → プラグイン(Plugin)) メニュー。
プラグイン タイプのコンポーネントを使用する主な目的は、同じデバイス内の 1 つ以上の OID の値を使用して操作を実行できるようにすることです。 このため、これらのコンポーネントでは、他のフィールドで使用するために必要な数の OID を指定できます。
OID マクロ → _oid_N_
さらに、これらの OID またはその値は、_oid_N_
マクロから使用できます。 マクロが次のどのフィールドで使用されるかに応じて、OID 値または OID 自体が使用されます。
動的コンポーネントで使用する場合、これらのフィールドに示される OID は、終了 OID ではなく SNMP ブランチである必要があります。 固定コンポーネントで使用する場合、これらのフィールドに示される OID は終了 OID である必要があります。
値の操作
コンポーネントによって生成された各モジュールの現在の値を ウィザード モジュールプレビューで取得する算術演算を指定できます。 いずれの場合も、生成されたモジュールの最終的な実行には影響しません。
文字 + - * / ( ) .
、数字、および操作の値を取得するマクロ _oid_N_
が利用できます。
サテライト実行
exec server を使用して、サテライトサーバから ウィザード を実行するときに生成されるモジュールに対して、サテライトサーバによって実行できるようにします。 これは、サテライトサーバの module_exec で使用されるコマンド プラグイン または スクリプト です。 SNMP ウィザード用のマクロと、各モジュールで使用される OID を取得するための _oid_N_
マクロを利用できます。
サテライトサーバは、次の一連のコンポーネントに必要な プラグイン を配布します。
/etc/pandora/satellite_plugins/wizard_snmp_module /etc/pandora/satellite_plugins/wizard_snmp_process
サーバプラグイン
このリストを通じて、Pandora FMS コンソールに以前に登録された プラグイン を指定できます。これは、コンポーネントによって生成された各モジュールとともにプラグインサーバによって使用されます。 プラグイン を選択すると、それを使用する特定のフィールドがフォームに表示されます。
プラグイン独自のフィールドでは、SNMP ウィザード用のマクロと、各モジュールで使用される OID を取得するための _oid_N_
マクロを利用できます。
Pandora FMS コンソールには、SNMP モジュールウィザード および SNMP プロセスウィザード のコンポーネントに推奨されるプラグインがすでに登録されています。 どちらかの使用に応じて、SNMP を介して監視を実行するには、それぞれのフィールドの残りの部分を設定する必要があります。
WMI ウィザード
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard component) → 作成(Create) → モジュールプロトコル(Module protocol) → WMI メニュー。
WMI ネットワーク実行
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard component) → 作成(Create4) → モジュールプロトコル(Module protocol) → WMI (実行タイプ(Execution type) → ネットワーク(Network)) メニュー。
実行タイプがネットワークの場合:
- WMI クラス(WMI class): クエリを実行する WMI クラスを指定できます。 WMI クラスは、各 Windows Management Instrumentation® (WMI) カーネル名前空間に含まれる事前定義されたクラスです。
- クエリフィルタ(Query filters) → 実行(Execution): このスペースを使用すると、コンポーネントによって生成された各モジュールによって起動される WMI クエリの条件を示すことができます。 クエリフィールドの名前 (
_FIELDNAME_
) を指定したマクロの利用ができ、そのフィールドの各レコードの値を取得します。 - フィールド値(Field value): モジュール値を取得する WMI クエリフィールドの番号を示します。フィールド 0 はクラスのキーフィールド、フィールド 1 以降はクラスの追加フィールドです。
- キー文字列(Key string): フィールド値 で示されるフィールドの値がこのフィールドで示される文字列と一致するかどうかに応じて、モジュール値を boolean (1 または 0) に変換できます。
exec サーバ を介してサテライトサーバからウィザードを起動する場合、キー文字列オプションは考慮されません。
WMI プラグイン実行
管理(Management) → 設定(Configuration) → テンプレート(Templates) → リモートコンポーネント(Remote components) → 新しいウィザードコンポーネントの作成(Create a new wizard component) → 作成(Create) → モジュールプロトコル(Module protocol) → WMI (実行タイプ(Execution type) → プラグイン(Plugin)) メニュー。
実行タイプがプラグインの場合:
- クエリフィルタ(Query filters) (スキャン(Scan)) フィールドまでは、ネットワーク と共通です。
- 値の操作(Value operation): このフィールドを使用すると、ウィザード モジュールプレビュー内のコンポーネントによって生成された各モジュールの現在の値を取得する算術演算を指定できます。 いずれの場合も、生成されたモジュールの最終的な実行には影響しません。 文字
+
、-
、*
、/
、(
、)
、.
、数字、および、クラス_FIELDNAME_
フィールドのマクロが利用できます。 - サテライト実行(Satellite execution): exec サーバ を使用して ウィザード がサテライトサーバから起動されるときに生成されるモジュールについて、サテライトサーバによる実行を設定できます。 これは、サテライトサーバの
module_exec
で使用されるコマンド、プラグイン または スクリプト です。 WMI ウィザード用のマクロと、WMI クラス名を取得するマクロ_class_wmi_
および各モジュールで使用されるクラスフィールドの名前を取得するマクロ_field_wmi_N_
を利用できます。サテライトサーバは、次のコンポーネント用に必要な プラグイン を配布します:/etc/pandora/satellite_plugins/wizard_wmi_module
。 - サーバプラグイン(Server plugin): これにより、コンポーネントによって生成された各モジュールとともに プラグイン サーバによって使用される、Pandora FMS コンソールに登録された プラグイン を示すことができます。 プラグイン を選択すると、それを使用する特定のフィールドがフォーム内に同時に表示されます。
WMI モジュールウィザード
Pandora FMS コンソールには、WMI モジュールウィザードのコンポーネント用に必要な プラグイン がすでに登録されています。
プラグインの独自のフィールドでは、WMI ウィザード用のマクロと、WMI クラス名を取得するマクロ _class_wmi_
および各モジュールで使用されるクラスフィールドの名前を取得するマクロ _field_wmi_N_
を利用できます。
プラグイン タイプの実行のフィールドで使用できる WMI ウィザードコンポーネントの特定のマクロは次のとおりです。
_address_
: WMI ウィザードで使用される IP アドレス。 このマクロは、ポリシーで ウィザード が起動されても置き換えられません。_namespace_wmi_
: WMI ウィザードで使用される 名前空間。_user_wmi_
: WMI ウィザードで使用されるユーザ。_pass_wmi_
: WMI ウィザードで使用されるパスワード。
WMI ウィザードコンポーネント特有のフィールドは次のとおりです。
- WMI class: これは、コンポーネントによって生成されたモジュールのクエリで使用される WMI クラスを指します。 たとえば、Win32_LogicalDisk。
- これらは、マクロ
_class_wmi_
を使用して、これと同じ形式の他のフィールドで使用できます。
クエリキーフィールド ( _field_wmi_0_
)
これは、生成されたモジュールで使用される WMI クエリで取得されるキーフィールドの名前です。 通常、WMI クラスにはキーフィールドがあり、指定されているかどうかに関係なく、クエリで常にこのフィールドが返されます。 それがここで示されるべきフィールドです。 たとえば、Win32_Processor のキーフィールドは DeviceID になります。
このフィールドの名前は、マクロ _field_wmi_0_
を通じてフォームの他のフィールドで取得でき、WMI クエリの各レコードに対してフィールドが持つ値は、フィールドと同じ名前のマクロ _FIELDNAME_
を通じて取得できます。これらの _FIELDNAME_
マクロは、コンポーネントの モジュール名 および 説明 フィールドなどで使用して、名前と説明を動的に生成できます。 たとえば、DeviceID フィールドの場合、値を含むマクロは _DeviceID_
になります。
クエリ追加フィールド → _field_wmi_N_
:
これらのフィールドには、生成されたモジュールで使用される WMI クエリで使用される追加フィールドの名前が示されます。
これらのフィールドの名前は、_field_wmi_N_
マクロを使用してフォームの他のフィールドで取得でき、WMI クエリの各レコードに対してフィールドが持つ値は、同じ名前のマクロ _FIELDNAME_
を使用して取得できます。これらの _FIELDNAME_
マクロは、コンポーネントの モジュール名 および 説明 フィールドなどで使用して、名前と説明を動的に生成できます。 たとえば、FreeSpace フィールドの場合、値を含むマクロは _FreeSpace_
になります。
クエリフィルタ → スキャン
このスペースには、スキャンで起動された WMI クエリの条件が示されており、これにより 1 つ以上のレコードを取得できるようになります。 例: DriveType = 3
。
WMI ウィザードコンポーネントでは、WMI スキャンクエリによって返されたレコードごとに個別のモジュールが生成されます。