目次
ビジュアルコンソール
概要
Pandora FMS では、各ユーザが独自の方法で監視状況を視覚的に表現するビジュアルマップを構築できます。 ビジュアルコンソールエディタを使用すると、要素をマウスでドラッグして最終的な表示内容を調整したり、背景および、表示したい各関連情報の状態を表すアイコンを選択することができます。 Pandoraには一連のアイコンが付属していますが、ユーザ自身でも簡単にカスタマイズすることができます。それぞれのビジュアルコンソールは相互に連携し、階層的に上位のマップから下にたどるようにすることができ、高レベルでの監視と視覚化をすることができます。
以下に 40インチ画面で表示している実際のコンソールの例を示します。
ビデオチュートリアル «Create visual consoles in Pandora FMS» もご覧ください。
ビジュアルコンソールの作成とアクセス
バージョン 743 以降。設定画面でレガシービジュアルコンソール表示オプションが無効になっていることも確認してください。
ビジュアルマップの操作をするには、トポロジマップ(Topology Maps) → ビジュアルコンソール(Visual console) へ行きます。すでに作成されているマップの一覧が表示されます。新たなマップを作成するには、“作成(Create)” をクリックします。一覧から、作成済のマップに対して編集、削除、複製もできます。
複数のビジュアルコンソールがある大規模環境では、フィルターオプションは任意のテキスト検索、グループ、セカンダリグループおよび子グループの再帰検索によって作成されます。
ビジュアルコンソールアイテムは、最初の文字が _
, ,
, [
, (
になっています。 これは、“ビジュアルコンソール”サブメニューの中の左側のメニューに表示されます。 これにより、メニューからクイックビューを作成することができます。ビジュアルコンソールに名前を付ける際には、このことを念頭に置いてください。
ビジュアルコンソールの作成
新しいビジュアルコンソールを作成するには、メイン画面(メインデータ)にアクセスします。すぐ上に編集アイコンが表示されます。エディタは、いくつかのタブで構成されています。
アイコンは、左から右に次の通りです。
- フルスクリーンモード: フルスクリーン表示へのアクセス。
- 表示: デフォルトの表示タブ。
- ウィザード: 要素を追加するためのウィザード。
- サービスウィザード: サービスを追加するためのウィザード。
- 要素一覧: ビジュアルコンソールの要素一覧。
- メインデータ: ビジュアルコンソールの一般的なデータで、名前やその他要素を変更できます。
- 公開ビジュアルコンソールへのリンク表示: URL を通して第三者へビジュアルコンソールを共有するリンク。
- ビジュアルコンソール一覧: 作成済のビジュアルコンソール一覧へ戻るリンク。
NG 770 以降
お気に入りシステムを使って、Pandora FMS Web コンソールにログインした後に見たいビジュアルコンソールを追加できます。
メイン画面のビジュアルコンソール名の横にある星のアイコンをクリックすると、操作(Operation) メニューの お気に入り(Favorite) メニューの ビジュアルコンソール(Visual Console) セクションに追加 (または削除) されます。
ビジュアルコンソールの編集: メンテナンスモード
メニュー トポロジマップ(Topology maps) → ビジュアルコンソール(Visual console) から、作成済のビジュアルコンソール一覧にアクセスできます。 検索(Search) テキストボックスでキーワードで検索し、グループ(Group) (子グループを含める(Group Recursion) を有効にした場合はサブグループを含む) でグループのフィルタを行い、検索(Search) ボタンをクリックして結果を表示できます。
ビジュアルコンソールを編集するには、マップ名(Map name) 列の名前をクリックします。 詳細については、「ビジュアルコンソールの作成と編集」を参照してください。
バージョン NG 766 以降
バージョン 766 以降では、メンテナンスモード(Maintenance Mode) オプションがあります。
このオプションを有効にすると、ビジュアルコンソールの公開 URL およびそれに関連する Web コンソールのモバイルバージョンであっても、他のユーザが表示および編集できなくなります。
ただし、ユーザがビジュアルコンソールのメンテナンスモードで編集権限を持っている場合は、メンテナンスモードを有効化したユーザと、再び使用できるようになるまでの推定時間を示す別の警告が表示されます。 ユーザが OK ボタンを押すと、メンテナンスモードを無効にすることができます。
メンテナスモードは、メタコンソールおよびノードでも動作します。
作成 - 一般的なデータ
メインデータの画面では、ビジュアルコンソールの基本データを編集して作成することができます。 それが保存されるまで、新しいマップに唯一表示されるものになります。 基本的な値には、ビジュアルコンソール名、ACL管理グループ、背景画像などがあり、画像のサイズに関係なくサイズを変更できます。 ビジュアルコンソールが表示されている画面が背景画像より大きい場合は、ここで選択した背景色で残りの部分を塗りつぶすため、背景色は重要です。
背景画像は、Pandora のコンソールディレクトリにあり、以下のディレクトリです。
./images/console/backgrounds/
Pandora FMS に組み込まれているファイルマネージャを通して独自の画像をアップロードすることができます。(管理ツール → ファイルマネージャ)
ビジュアルコンソールアクセス権限
ビジュアルコンソールは、それの参照権限を持っているユーザであれば誰でも参照できます。ビジュアルコンソール(VR)フラグでグループへのアクセス権があれば、他のグループの要素が含まれていたとしてもビジュアルコンソールの全コンテンツを参照できます。
ユーザは、"すべて"グループ に属していなければ、作成するビジュアルコンソールは、ユーザが属するグループのみ割り当てできます。
作成 - ウィザード
ウィザードでは、ビジュアルコンソールに素早く便利に要素を追加できます。さまざまな種類の要素を作成できますが、多くの要素を作成する前に少数の要素だけをで実施することをお勧めします。後で要素を削除するときに問題になりません。間違えた場合は、ビジュアルコンソール全体を削除する方が速いかもしれません。
最も関連性の高い要素は、エージェントごとに 1つの要素を作成したり、モジュールごとに 1つの要素を作成することができるものです。 このようにして、エージェント全体、エージェントの一要素、異なるエージェントのすべてのモジュールの表示、エージェント名やモジュール名もしくはその両方を指定しての一度での多くの要素の作成など、多くの要素を追加することができます。インターフェイスの利用は複雑ではありません。いくつかの要素を試してみて、それがどのように動作するか見るのが簡単です。
作成 - サービスウィザード
サービスウィザードは、若干のクリックで複数のサービスタイプ要素を作成する小さいフォームがあります。選択したサービスは、選択したアイコンでビジュアルコンソールに自動的に表示されます。
作成 - 要素一覧
このタブでは、行ごとに編集中のビジュアルコンソールに含まれる要素のフォームを表示します。要素を簡単に編集することができます。要素のいくつかの値を調整する必要がある場合に便利なツールです。
ここで出来る操作は、要素の編集 (ただし要素の種類は変更できません) および削除で、作成はできません。作成は編集タブで行ってください。この画面の各行はビジュアルコンソールの要素です。
ビジュアルコンソールの作成と編集
作成されたビジュアルコンソールの一覧から、名前をクリックしてそれらの 1つを編集できます。 右上には、選択したビジュアルコンソールを編集、複製、削除したりできるアイコン表示のボタンがあります。
このセクションには、ほとんどのビジュアルコンソールエディタ機能が含まれており、ここでビジュアルコンソールを構成する要素を追加および変更できます。(背景画像を除く)
左上に、ビジュアルコンソールに含めることができる異なる要素があります(左から右に):、
- 静的画像 : 静的画像の挿入
- パーセント表示: 進捗バーの挿入
- モジュールグラフ: モジュールグラフの挿入
- 円グラフ: 円グラフの挿入
- 棒グラフ: 棒グラフの挿入
- イベント履歴グラフ: 履歴グラフの挿入 (自動SLA).
- 単一値: 生データ、単一値の挿入
- ラベル: テキストタグの挿入
- アイコン: アイコンの挿入
- 時計: 時計アイテムの挿入
- グループ: グループの挿入
- 箱: 箱の挿入
- 線: 線の挿入
- カラークラウド: エージェントモジュールにカラークラウドを挿入
- ネットワークリンク: ネットワークリンクの挿入
- オドメーター: パーセンテージまたは絶対値のいずれかのグラフを挿入(実際に登録された最大値と最小値に従ってパーセンテージが計算されます)。
- サービス: サービスの挿入
マップに含めることができる要素
各要素には、ラベル設定 と 一般設定 の 2 つのタブの共通要素があります。 ただし、ネットワークリンク のようにこれらのタブがなくても実行できるものもあれば、カラークラウド のように一般設定タブしかないものもあります。
ラベル設定 では、サイズ、フォントなど、さらには画像や Web リンクを設定できます。
一般設定では、他の要素の上に表示される際の場所を設定できます。ただし、一部の要素では共通フィールドの数が異なります。たとえば、リンクの有効化(Link enabled) パラメータを使用することにより要素のデータソース (エージェント、モジュールなど) をクリックして開くことを無効にできますが、すべての要素にこの機能があるわけではありません。
静的画像
この要素は、静的画像を以下の 4種類の色で表示します。
- 赤, 障害状態
- 緑, 正常状態
- 黄色, 警告状態
- グレー, 不明状態
モジュール、エージェント、マップの状態に依存して、一つまたは他の画像を表示します。通常の Pandora のインストールでは以下に画像があります。
./images/console/icons
これらのファイルは <name_image>_<status>.png という特別な命名で、次のようになります。
- Bad: エージェントの一つ以上のモジュールが障害状態もしくは、ビジュアルコンソールがリンクしているエレメントが障害状態の場合
- Ok: エージェント、モジュール、もしくはビジュアルコンソールのリンクが正常の場合
- Warning: エージェントの一つ以上のモジュールが警告状態もしくは、ビジュアルコンソールがリンクしているエレメントが警告状態の場合
- (テキスト無し): エージェントやモジュール、ビジュアルコンソールに状態が無い場合
タグを静的画像に関連付けることも、空白のままにすることもできます。タグを成形し、特定のマクロをテキストに追加することもできます(下記参照)。
静的画像は、特定のモジュール、エージェント全体に関連付けることができます(少なくとも 1つのモジュールが障害状態になると赤色になり、すべてのモジュールが正常状態にある場合にのみ緑色になります)。 また、最新の値の表示を有効化するかどうかや、二値モジュールを非表示にすることもできます(デフォルトオプション)。
静的画像は、別のビジュアルコンソールの一般的なステータスと関連付けることもできます(この章の最後にある拡張オプションを参照)。
(バージョン 763 以降) このアイテムにアラートが発報されるとオレンジの四角が表示されます。これは、表示設定 で無効にできます。
パーセントアイテム
進捗アイテム (パーセントアイテム) を使用すると、モジュールの状態を非常にグラフィックでわかりやすい方法で確認できます。 プログレスバー、ボール、ドーナツ、または完全なドーナツタイプのグラフィックを使用できます。
棒タイプのパーセンテージ要素の例。この例では、CPU を監視するモジュールの結果が表示されます。
オプション
パーセントバーの設定項目は、他の要素よりもはるかに少なくなっています。
- 最大値(Max value): モジュールが表現できる最大値です。監視するモジュールをよく調べて、最大値が何であるかを確認することが必要です。 たとえば、以下のスクリーンショットの場合、0 から 100 になるのは CPU モジュールです。
- タイプ(Type): タイプを使用すると、要素をグラフィカルに表現する方法を定義できます (棒、ボール、ドーナツなど)。
- 表示する値(Value to show): パーセンテージ値または値自体が表示されます。
- リンクしているビジュアルコンソール(Linked visual console): デフォルトでは、データのソースモジュールにリンクされますが、動作を変更し、他のビジュアルコンソールにリンクできます。
モジュールグラフ
グラフをリアルタイムで表示します。これは、通常のデータモジュール、組み合わせグラフ、または、さまざまな種類の表形式でその値を表示するグラフです。
モジュールグラフのオプション
グラフでは、幅と高さを定義する必要があります。
- 間隔(Interval): 現時点から遡ってグラフ表示する範囲。例: 1日
- 大きさ(Size): グラフの画面上の画像の幅と高さ、および軸の図。
- 背景色(Background color): 白、黒、透明。ビジュアルコンソールの表示に合わせて選択します。
- タイプ(Type): モジュールグラフ、組み合わせグラフ、表形式を選択できます。
- エージェント/モジュール: データのグラフを選択した場合。
編集モードではグラフのプレビューはできません。白い領域が表示されます。
基本グラフ
円グラフおよび連続棒グラフ
これら 2 つのビジュアルコンソール要素により、複雑な円グラフ、縦棒グラフ、横棒グラフをビジュアルコンソールに組み込むことができます。 組み合わされた「円」または「棒」グラフとは異なり、これらの連続化されたグラフには、単一のモジュールからのデータが特別な形式で組み込まれます。
次の形式のデータを含む “テキスト” モジュールからデータを次の tag,value
フォーマットで取り込むことができます。
tag1,value1 tag2,value2 tag3,value3 tag4,value4 tag5,value5 tag6,value6
最大 6つの要素までです。 このデータを含むモジュールを作成するには、エージェントプラグインを使用することをお勧めします。
以下は、そのようなモジュールの XML を生成する Linux ローカルプラグインの例です。 このケースでは、Integria IMS の REST API を使用して、オープンインシデントのデータをステータス別に取得しています。
#!/bin/bash # URL="https://support.example.com/integria/include/api.php" CRD="?user=admin&user_pass=integria&pass=1234" #NEW echo New,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,1"`> /tmp/support2.tmp #UNCONFIRMED echo Unconfirmed,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,2"`>> /tmp/support2.tmp #ASSIGNED echo Assigned,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,3"`>> /tmp/support2.tmp #REOPENED echo Reopened,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,4"`>> /tmp/support2.tmp #DEVELOPMENT echo Development,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,5"`>> /tmp/support2.tmp #PENDING TO BE CLOSED echo PendingToBeClosed,`curl -k -s "$URL$CRD&op=get_stats¶ms=opened,,6"`>> /tmp/support2.tmp echo "<module>" echo "<name>Support_Status</name>" echo "<type>generic_data_string</type>" echo "<data><![CDATA[`cat /tmp/support2.tmp| tr -d ' '`]]></data>" echo "</module>"
これは、次のような XML を生成します。
<module> <name>Support_Status</name> <type>generic_data_string</type> <data><![CDATA[New,0 Unconfirmed,1 Assigned,2 Reopened,1 Development,2 PendingToBeClosed,1]]></data> </module>
これは、次のようなグラフを表示します(円グラフタイプの場合):
棒グラフ
単一値
この要素は、ビジュアルコンソールにリアルタイムでモジュールの値を表示します。ラベルの定義(オプション)および、エージェントとモジュールの選択のみが必要です。値を置き換えるためには、マクロ(_VALUE_
)を利用する必要があります。これまでの章でいくつかの例が見られます。
(バージョン 763 以降) このアイテムにアラートが発報されるとオレンジの四角が表示されます。これは、表示設定 で無効にできます。
イベント履歴データ
サービス
サービスの最新の状態を表示(リンクを含む)することができます。また、リアルタイムで SLA 達成率を % 表示します。
画像をカスタマイズしたい場合、4種類の画像が必要で、次のように各状態ごとに、それらの画像の特別な命名規則 <image_name>_<status>.png を使用します。
- < image_name >_bad.png
- < image_name >_ok.png
- < image_name >_warning.png
- < image_name >.png (no status)
In the section “Static image” you have a complete example.
“静的画像” の章に、完全な例を記載しています。
ラベル
グループ
グループの状態を表現する静的画像です。
ビジュアルコンソールの画像をカスタマイズしたい場合、4種類の画像が必要で、次のように各状態ごとに、それらの画像の特別な命名規則 <image_name>_<status>.png を使用します。
- < image_name >_bad.png
- < image_name >_ok.png
- < image_name >_warning.png
- < image_name >.png (no status)
“静的画像” の章に、完全な例を記載しています。
(バージョン 763 以降) このアイテムにアラートが発報されるとオレンジの四角が表示されます。これは、表示設定 で無効にできます。
箱
線
カラークラウド
この要素は割り当てられたモジュールの値に依存した、ぼやけた色の雲の表現をします。このタイプの表現は一般的に “ヒートマップ” と呼ばれます。
設定で、値の範囲(数値のみ)を作成できます。各範囲は次の範囲との一貫性を保つ必要があり、各範囲にはアイコン “+” が追加されます。
選択したモジュールの値が範囲(境界も含む)に入ると、その範囲の選択した色が要素に使用されます。範囲に入らない場合は、デフォルトの色が使用されます。
ネットワークリンク
エージェントでネットワークインタフェースの <prefix>ifOperStatus
タイプのモジュールを持つ 2つの要素(静的画像)は、それを介してネットワークリンクを通してリンクすることができます。これを行うには、静的画像を追加し、エージェントを指定してモジュールを選択します。画面例を参照してください。
次に、ネットワークリンク を追加し、その端の 1つをあらかじめ設定した静的画像の 1つにドラッグします。
最後に、もう一方の端を 2番目の静的画像にドラッグします。
3つの要素は結合され、そのうちの 1つを移動すると、全体として移動されます。次に例を示します。
ネットワークリンク をダブルクリックすると、2つのグラフが表示され、それらに固有の操作を実行できます。次に例を示します。
モジュールを編集し単位を設定することをお勧めします。ビジュアルコンソールででのこの変更をするには、以下の 例 を参照してください。
モジュール編集(例):
単位の定義(例):
ビジュアルコンソールの更新(例):
オドメーター
エージェントを選択してから、数値タイプのモジュールの 1つを選択できます。 絶対値またはパーセンテージの値の 2種類があります。 パーセンテージは、単位としてパーセンテージ記号があり、最小値と最大値(100)が定義されている場合にのみ使用されます。 この場合、パーセンテージの値が表示されます。それ以外の場合、モジュールの絶対値が示されますが、オドメーターはグラフのパーセンテージとして表示します。 定義された最大値と最小値を利用しますが、それらが定義されていない場合は、過去 2日間の最大値と最小値を利用します。しきい値がある場合は、緑、黄、または赤の状態に従って表示されます。それ以外の場合は、常に緑色のままになります。
画像タイプデータ
モジュールが文字列タイプでかつ、Base64 でエンコードされたバイナリデータが含まれる場合は、画像を表示します。その場合、data:image
でデータが始まります。
アイコン
選択したアイコンが常に不明状態を意味するグレーで表示されることを除き、静的画像にとても似ています。アイコンは状態を持ちません。静的画像として利用できないアイコンです。例えば、ロゴのような単純な画像です。
アイコンの他のページへのリンク
ダイアログボックスでは、アイコンをビジュアルコンソールにリンクすることができます。
ビジュアルコンソールの画像をカスタマイズしたい場合、4種類の画像が必要で、次のように各状態ごとに、それらの画像の特別な命名規則 <image_name>_<status>.png を使用します。
- < image_name >_bad.png
- < image_name >_ok.png
- < image_name >_warning.png
- < image_name >.png (no status)
In the section “Static image” you have a complete example.
“静的画像” の章に、完全な例を記載しています。
ラベル設定フィールドに URL を入力した場合、アイコンは Web ページへのリンクになります。例えば、ビジュアルマップ上のアイコンを SNMP コンソールビューワにリンクすると、タグフィールドにビューワのリンクを持った要素として作成されます。
http://<pandora_home>/index.php?sec=snmpconsole&sec2=operation/snmpconsole/snmp_view
(バージョン 763 以降) このアイテムにアラートが発報されるとオレンジの四角が表示されます。これは、表示設定 で無効にできます。
時計
マップに含めることができる要素
要素は、ラベル設定と一般設定の 2つのタブにグループ化された共通の要素を共有します。 ネットワークリンクのようなものにはこれらのタブがありません。カラークラウドのようなものには一般設定タブしかありません。
タグ設定では、大きさやフォント、画像およびウェブのリンクなどを編集できます。
一般設定では、他の要素の上に表示するかどうかなど、場所を設定できます。ただし、一部の要素には多かれ少なかれ共通のフィールドがあります。たとえば、リンクを有効にするでは、(エージェント、モジュールなど)をクリックしたときに要素のデータソースを開くことを無効化できます。ただし、すべての要素にこの機能があるわけではありません。
各要素の拡張オプション
位置(Position)
デフォルトの位置は 0x0 で、最初の桁は X軸、2番目の桁は Y軸です。これらの値はピクセルで表され、Y軸は上が 0 で、下に向かって値が大きくなることに注意してください。X軸は一般的な定義で、左端から右に向かって値が大きくなります。位置は、クリックしてドラッグすると自動的に変更されます。
親(Parent)
ビジュアルコンソールの要素間の関係性を線で表現します。線の色は、親の要素の状態に依存します。
関連付けマップ(Associated Map)
いくつかの要素は、他のビジュアルコンソールの状態をまとめるために利用できます。これにより、リンクしたコンソールの状態によってアイコンの状態表示(緑、黄、赤)がされます。要素からビジュアルコンソールへのリンクを有効化することもできます。
リンクしたビジュアルコンソールの状態計算方法
- デフォルト
エージェントのように、要素の状態に基づいて計算します。
- ウエイト
ユーザが設定した要素の関係の割合に基づいて、ビジュアルコンソール、モジュール、またはエージェントを持つ要素の状態を計算します。この割合は、非正常状態の要素数がどれくらいの数に達したら状態変化させるかという値です。
例えば、50% に設定した要素で、5要素がビジュアルコンソールにリンクされていたとします。
- 1つ 障害, 1つ 警告 3つ 正常 → 状態は 正常
- 2つ 障害, 2つ 警告 1つ 正常 → 状態は 正常
- 1つ 障害, 3つ 警告 1つ 正常 → 状態は 警告
- 3つ 障害, 1つ 警告 1つ 正常 → 状態は 障害
- 1つ 障害, 1つ 警告 3つ 不明 → 状態は 不明
複数の状態がウエイトを超過した場合、優先順位は 障害 → 警告 → 不明 です。計算対象の要素が無い場合、状態は 不明 となります。
- 障害要素
障害 状態の要素および、ユーザが定義した閾値の割合を使って状態を計算します。計算で考慮される要素の数に対する 障害 状態の要素の数が 警告 として定義した割合を超える場合、状態は 警告 になります。障害 として定義した割合にも同じ処理が適用されます。これには優先度もあります。
グループへのアクセス制限
選択すると、該当グループに対して参照アクセス権を持たないユーザに対しては、ビジュアルコンソールでこの要素の表示が制限されます。
これはまた、リンクされたコンソールで状態のウエイトを計算するときにも考慮されます。ユーザが見ることができる要素に対してのみ計算されます。
ビジュアルコンソールの共有
Pandora FMS にログインアカウントが無くても社内ネットワーク内の誰でもビジュアルコンソールを共有することができます。ビジュアルコンソールは公開 URL へのアクセスで共有することができます。それには、コンソール画面で “共有(share)” タブ(右上のカメラアイコン)にアクセスします。
この特別な URL は次のようなものです。
http://192.168.50.2/operation/visual_console/public_console.php?hash =86d1d0e9b6f41c2e3e04c5a6ad37136b&id_layout =3&id_user = admin2
この URL を共有すれば、ビジュアルコンソールに表示される情報にアクセスできます。 ユーザは、そこから任意のエージェントのリンクまたは情報にアクセスすることはできず、ビジュアルコンソールに公開された情報のみにアクセスすることができます。 これは任意のユーザにデータを共有する良い方法です。
ビジュアルコンソールのマクロ
バージョン 7.0 (712) から、動的に値を指定できるマクロが利用できます。ビジュアルコンソールの要素の編集でテキストボックスにマクロを書くと、表示する時にマクロに応じた値に置き換わります。
ビジュアルマップのマクロ一覧:
_date_
: PHP のフォーマットで日付を表示します。_time_
: PHP のフォーマットで時間を表示します。_agent_
: エージェントの別名を表示します。_module_
: モジュールの名前を表示します。_agentdescription_
: エージェントの説明を表示します。_address_
: IPアドレスを表示します。_moduledescription_
: モジュールの説明を表示します。
全画面表示
ビジュアルコンソールの最も重要な機能の 1つとして、自動リフレッシュ と QR コード 表示オプションがあります。Web ブラウザ(通常は F11 キーを使用)でビジュアルコンソールの “フルスクリーン” 表示を有効化できます。右上に、ビジュアルコンソールの URL を含む QR コードを表示するボタンと、画面の更新頻度を変更するための展開可能なリストがあります(デフォルトでは5分)。
ダッシュボードにも同様の機能がありますが、ビジュアルコンソールや他の種類のダッシュボードなど、これらの画面をローテートすることもできます。 ダッシュボードについては、ダッシュボードの章を参照してください。
ビジュアルコンソールのリンク例
次の例で、サービスの概念をより明確に理解できます。
Chip Company は、ウェブサイトを通してコンピュータを世界中に販売しています。オンラインショップ、サポート、および管理の 3つの大きな部門があります。
- オンラインショップ
- サポート
- 管理
ご覧の通り、オンラインショップ、サポート、管理 の 3つのサービスが顧客に提供されています。すべてのサービスは、どれか一つが機能しなくなると他に影響が出て会社としての機会損失を発生させるため、ビジネスに重要です。最終的には、満足した顧客は、他の顧客を連れてきます。
最終的に、満足している顧客は、さらに他の顧客につながる可能性があるため、基本的に、知りたいのは顧客のニーズを満たしているかどうかです。 そのため、安定した質の高いサービスを提供することが非常に重要です。
Chip Company のサービスをモニタするには、それぞれのサービスの詳細をより知る必要があります。
オンラインショップ
オンラインショップ部門は、ショップのウェブサイトが稼働し、買い物がしやすいように、すべての製品の価格が正しい状態であること、製品の分類をし製品の情報を提供すること、配送および支払い方法を正しく示すことに責任があります。このサービスでは、次のようなパラメータをモニタリングしたいと考えます。
サポート
サポートは、顧客が買ったコンピュータに関する全ての問題解決を行います。この部門の業務は、顧客のコンピュータ設定に対するヘルプ、返品されたコンピュータの交換などです。
このサービスは、オンラインショップと同様にお客様と直接関わっているため、お客様の視点から見た企業のイメージにとって非常に重要です。
この部門では、次のパラメータを監視する必要があります。
管理
3番目の部門は、マーケティング、広報など、その他内部管理を目的とした管理部門です。彼らの主な業務は、組織におけるすべてのプロセスが正しいかを見ることです。この部門のサービスは、すべての部門のとりまとめであるため、とても重要です。
管理サービスのためのパラメータは次の通りです。
提案するビジュアルマップ
サービスをモニタするために、Pandora FMS ビジュアルコンソールで Chip Company のサービス構造を説明した画像を使ってマップを作成します。これらのマップは、リアルタイムで更新されるため、常にサービスの状態を知ることができます。最初に作成するマップは、それぞれのサービスのマップです。
次の画像は、それぞれのパラメータのステータスを含むオンラインショップサービスのマップを示しています。ご覧の通り、Content Updated というパラメータが赤くなっています。これは、そこに問題があることを意味しています。他のパラメータは、緑表示になっているため問題が無いといえます。緑の矢印をクリックすると、全体のビューに行くことができます。次のステップで示します。
どんな問題が発生しているかを知りたい場合は、赤いアイコンをクリックします。すると、問題に関してより詳細を知ることができる、技術的な表示を見ることができます。この表示では、Pandora FMS が CRM、ERP、SAP サーバ、データベース (MySQL、Oracle など)、その他サーバやルータ、PC といったデバイスなど多くのソースから収集したデータが示されています。
また、以下に示すようなサポートサービスのマップも作成します。ご覧の通り、サポートサービスの重要なパラメータが表示され、すべてが緑で問題無いことを示しています。
サービスマップを完成させるために、下の図に示すように、管理サービス用のマップも生成しています。この表示には、色付きで重要な点がすべて表示されます。 ここでは、すべての点が緑色です。つまり、監視しているサービスのパラメータがすべて正常であることを意味します。
下の図に示すように、すべてのサービスを見ることができる、より一般化されたマップも生成されています。 このマップでは、チップ製造会社の全サービス階層とすべての監視対象サービスの状態を確認できます。 ドットをクリックすると、各サービスの詳細なマップが表示されます。 これらのマップを使用して、すべてのチップ製造会社のサービスの完全なトポロジーマップを作成しています。 各サービスのステータスは、各サービスの詳細マップに表示されているステータスと同じです。 見てわかるとおり、管理サービスとサポートサービスの値は正常ですがオンラインショップサービスには何らかの問題があるようです。 サービスの状態は、ユーザに重要な事態を知らせる目的で、一番上に達するまで階層構造で表します。
お気に入りビジュアルコンソール
お気に入りビジュアルコンソールのオプションは、メニューバーから、お気に入りにチェックされたビジュアルコンソールにアクセスできるショートカットです。
ビジュアルコンソールをお気に入りに設定するには、メインの編集画面で作成または編集するときに、お気に入りビジュアルコンソールのチェックボックスをチェックします。
Enterprise 版では、全画面表示の際に、サイズを自動調整してビジュアルコンソールをチェックできます。
お気に入りビジュアルコンソールのオプションを修正するには、サイドメニューから、設定 → ビジュアルスタイル(Visual Styles) へ行きます。
- ビジュアルコンソールの表示タイプ: デフォルトのビジュアルコンソールの選択を、ビジュアルコンソールの一覧かお気に入りのみにするかの選択です。
- メニューに表示するビジュアルコンソール数: サイドバーメニューに表示するビジュアルコンソールの数です。お気に入りのビジュアルコンソールの番号フィールドに番号を入力すると、次のように表示されます。
全ビジュアルコンソール表示:
お気に入りビジュアルコンソール表示:
ビジュアルコンソールテンプレート
ビジュアルコンソールウィザード
ビジュアルコンソールテンプレートウィザードを使用して、以前に作成したテンプレートの 1つを新しいビジュアルコンソールに適用します。 選択したテンプレートに適用したいエージェントを選択する必要があります。 エージェントが選択されると、ビジュアルコンソールが作成されます。
テンプレート作成後に変更したい場合は、選択したビジュアルコンソール上でテンプレートを再作成する必要があります。
テンプレートを適用すると、一覧に表示されるビジュアルコンソールが作成されます。お気に入りのビジュアルコンソールからテンプレートを作成した場合、このテンプレートから作成されたすべてのビジュアルコンソールもお気に入りになります。
テンプレートをより動的に使用できるようにするために、ビジュアルコンソールの要素のラベルに _agent_ と _agentalias_ という名前のマクロを追加して、エージェントの名前と別名に置き換えることができます。