Pandora FMS のインストール
Pandora FMS コンソールとサーバのインストール
Pandora FMS はどの OS で動きますか?
Pandora FMS はサーバとコンソールに Linux を必要とします。 MS Windows® や他の OS は公式にはサポートしていません。
監視エージェントは、あらゆるプラットフォーム に対応しています。
- Microsoft Windows® (Windows NT4 から最新の Windows 11 までのすべてのバージョン)
- さまざまな GNU/Linux ディストリビューション (Debian、RedHat、Fedora、Centos、Mint、SUSE など)
- Unix® (Solaris®、HPUX、AIX、BSD など)
- Android デバイス用のエージェントもあります。
必要最低ハードウエアスペック
この表に示している要件は、さまざまなインストールのための最小推奨要件です。これらの推奨値は、80% のモジュールでデータ保存し、平均監視時間が 5分であると仮定して計算しています。これらの推奨要件では、データベースサーバ、Pandoraサーバ、および Pandora コンソールが同一マシンにインストールする環境を想定しています。
ハードウエア | SMALL: 最大 5,000 モジュール | MEDIUM: 最大 15,000 モジュール | LARGE*: 最大 30,000 モジュール | Extra LARGE*: 最大 80,000 モジュール |
---|---|---|---|---|
CPU | 2 コア 2 GHz | 4 コア 2,5 GHz | 6 コア 3 GHz | 10 コア 3 GHz |
メモリ | 4 GB | 8 GB | 16 GB | 32 GB |
ハードディスク | 7200 rpm | 15K rpm または SSD | SSD | SSD |
ディスク容量 | 最小 40GB 推奨 60GB | 最小 60GB 推奨 150GB | 最小 120GB 推奨 250GB | 最小 250GB 推奨 400GB |
これらは、通常のストレージで、デフォルトの監視間隔が 5 分の異なる監視手法の組み合わせ (ソフトウェアエージェントとリモート) の環境を想定しています。 この条件が変わると、要件が変わる可能性があります。
* * 8万メトリックを超える環境では、複数のノードを使用する分散監視システムを選択する必要があります。
(*) ノードごとにより高いパフォーマンスが必要な場合は、データベースを別のインスタンスにデプロイしたり、xtradb データベースクラスタに接続するようにノードを構成したりすることもできます。
Pandora FMS を仮想環境にインストールする場合は、速度が速い独立したディスクを割り当てるようにしてください。 パフォーマンスに大きな効果があるため、SSD タイプのストレージを利用することを強くお勧めします。
1ヵ月以上前のデータを保存する必要がある場合は、ヒストリデータベース を設定する必要があります。マシンのサイズについては、前の表のハードウェア要件を参照してください。
最低ソフトウエア要件
ソフトウエア | 要件 | |
---|---|---|
OS | RedHat Enterprise (RHEL) 9 Rocky Linux 9 . RedHat Enterprise (RHEL) 8 (推奨) Rocky Linux 8 RedHat Enterprise (RHEL) 7.X (Enterprise のみ) Ubuntu Server 22.04 (バージョン NG 766 以降): Enterprise 版 では単一ノードのみ。メタコンソールは、RHEL 8 / Rocky Linux 8 (推奨) または RHEL 7 にインストールする必要があります。Ubuntu Server 22.04 へのインストールではインターネットに接続していない環境には対応していません。 |
|
Windows Server (2003 以上) SLES 11 SP1 or 以上 OpenSUSE 11.X 以上 Debian 5, 6, 7 以上 Ubuntu Server 21 以前 Ubuntu Desktop FreeBSD 9.X 以上 Solaris 10/OpenSolaris | Pandora FMS は、これらの環境は公式サポートしていません。 | |
権限 | サーバ: Pandora FMS サーバは、root として、または root 権限 (sudoer) でインストールする必要があります。インストール時に、pandora というユーザが作成され、root グループに割り当てられます。このユーザは、後で Tentacle サーバ を再設定する必要がある場合などに変更できます。非 root ユーザとしてインストールおよび実行することも可能ですが、これに特別な別の手順があります。詳細については、この リンク を参照してください。 コンソール: コンソールを任意の Web ブラウザから利用できるようにするには、Apache がコンソールファイルに対する読み出し、実行できる必要があります。 加えて、 config.php ファイルは 600 パーミッションである必要があります(administrator/root に対する読み書き)。 サーバディレクトリ /var/spool/pandora への書き込み権限が必要です。 ソフトウエアエージェント: -Linux: エージェントの全機能を利用するためには、Pandora FMS ソフトウエアエージェントは root 権限で実行する必要があります。ただし、他の権限で実行させることもできます。 -Windows: Pandora FMS ソフトウエアエージェントは、administrator 権限で実行する必要があります。 |
|
コンソール | PHP 8.2 → Pandora FMS バージョン 776 以降 PHP 8 → Pandora FMS バージョン 760 から 775 (バージョン 766 から、デフォルトは PHP 8) PHP 7.4 → Pandora FMS バージョン 759 から 767 PHP 7.2 → Pandora FMS バージョン 729 から 758 |
|
ブラウザ | Microsoft Edge® Opera web browser® Google Chrome® Mozilla Firefox® |
|
動的なグラフおよびネットワークマップの利用には、Mozilla Firefox および Google Chrome を推奨します。 |
Pandora FMS (サーバ)の場合、EL9 という用語は、Rocky Linux 9™、AlmaLinux 9®、および RedHat 9® の推奨オペレーティングシステムのセットを表すために使用されます。
データベース要件
データベース | 詳細 |
---|---|
Percona Server for MySQL® | 4000 を超えるエージェントが作成される大規模な Pandora FMS 環境では、Percona Server for MySQL® のインストールをお勧めします。 MySQL® バージョン 8 (バージョン 760 以降)。 標準インストールでは、Pandora FMS データベースの作成権限を持つユーザが必要です。そのユーザがいない場合は、手動でインストールできます。 |
すべてのテストと検証は、Percona Server for MySQL® 8 (推奨オプション) を使用して実行しています。Percona Server for MySQL® 8 と MySQL® 8 は類似しているため、両方のソリューションは完全に互換性があります。
サテライトサーバ要求条件
サテライト | 詳細 |
---|---|
ハードウエア | Pandora FMS のインストールと同様に、サテライトサーバをホストするシステムのハードウェア要件は、それが実行する監視ボリュームに依存します。 1000エージェント以下の環境では、1コア 2GHz、メモリ 1GB が最低条件です。 |
依存ファイル | 主な依存ファイルは次の通りです: fping nmap perl pandorawmic (NG 762 以降) libnsl Rocky Linux 8 以降を使用している場合は、EPEL リポジトリ設定 も必要です |
バイナリ | 提供バイナリは次の通りです: Linux 32 Bits Linux 64 Bits Windows 32 Bits Windows 64 Bits Raspberry Pi OS |
ポート要件
ポート | プロトコル | サービス/プロセス | 説明 | 通信内容 |
---|---|---|---|---|
80 | TCP | Pandora FMS コンソール | IP 管理 | ブラウザ → Pandora FMS コンソールサーバ |
80 | TCP | Pandora FMS コンソール (API 通信) | API/CLI 機能の利用 | ブラウザ/クエリを実行するサーバ → Pandora FMS コンソールサーバ |
80 | TCP | メタコンソール | メタコンソールとノードの間の通信 | メタコンソールサーバ → ノードサーバ ノードサーバ → メタコンソールサーバ |
162 | UDP | Pandora FMS サーバ | トラップ受信 | トラップ生成デバイス → Pandora FMS サーバ |
443 | TCP | Pandora FMS コンソール (API 通信) | API/CLI 機能の利用 | ブラウザ/クエリ実行サーバ → Pandora FMS コンソールサーバ |
443 | TCP | メタコンソール | メタコンソールとノードの間の通信 | メタコンソールサーバ → ノードサーバ ノードサーバ → メタコンソールサーバ |
3306 | TCP | Pandora FMS コンソールおよびサーバ | DB 接続 | Pandora FMS コンソールサーバ → Pandora FMS データベースサーバ Pandora FMS サーバ → Pandora FMS データベースサーバ |
3306 | TCP | メタコンソール | メタコンソールおよび DB ノードの間の通信 | メタコンソールサーバ → DB ノードサーバ ノードサーバ → メタコンソール DB サーバ |
4444 | TCP | Pandora FMS サーバ | Selenium GRID との接続 | Pandora FMS サーバ → Selenium サーバ |
9995 | UDP | Pandora FMS サーバ | Netflow プローブの受信 | nfcapd サーバ → Pandora FMS サーバ |
9200 | TCP | Pandora FMS コンソールおよびサーバ | Elasticsearch によるログストレージ管理 | Elasticsearch サーバ → Pandora FMS サーバ |
41121 | TCP | Pandora FMS エージェント | Tentacle 通信 | ソフトウエアエージェント → Pandora FMS サーバ |
Pandora FMS サーバとコンソールから、ネットワーク全体への通信は許可することをお勧めします。通常の監視では、最低限次の通信が必要です。 | ||||
80 | TCP | Pandora FMS サーバ | WUX サーバによる Web 監視 | Pandora FMS サーバ → 監視対象サーバ |
161 | UDP | Pandora FMS コンソールおよびサーバ | SNMP ポーリングによる監視 | Pandora FMS サーバ → 監視対象サーバ |
443 | TCP | Pandora FMS サーバ | WUX サーバによる Web 監視 | Pandora FMS サーバ → 監視対象サーバ |
ICMP | ICMP | Pandora FMS コンソールおよびサーバ | ping による監視 | Pandora FMS サーバ → 監視対象サーバ |
パッケージの依存関係
Pandora FMS は、Linux® OS に大きく依存しています。多くの場合、デフォルトではインストールされない追加のパッケージも必要です。
インストールの前に
MySQL
Pandora FMS をインストールする前に、動作する MySQL サーバが必要です。 MySQL サーバーと同時に Pandora FMS をインストールする場合は、MySQL を起動して root でアクセスできる設定をする必要があります。
- systemd での起動:
systemctl start mysql
(/etc/init.d/mysql start
でも可能です) - 管理者ユーザ root のパスワードを設定:
mysqladmin password < password >
このパスワードは、インストールプロセス全体を通じて必要です。
Pandora FMS のインストール順
- Web コンソールのインストール
- Pandora FMS サーバのインストール
理由は、サーバで使用される MySQL データベースはコンソールの初期設定プロセスで作成されるため、サーバが適切に機能することを保証するために、最初にコンソールの完全なインストールプロセスを実行する必要があるためです。
コンソールとサーバを同じマシン上にインストールする必要はありません。 対応する設定ファイルを通じて MySQL データベースの場所をそれぞれに示すことができます。ただし、 Enterprise 環境で分散インストールを実行する場合は、インストールに関してより多くの要素を考慮する必要があります。
サーバへのソフトウェアエージェントのインストールは、サーバおよびコンソールとは独立しているため、それらのインストールの前後どちらでも問題なく実行できます。
Pandora FMS Enterprise 版のインストール
Enterprise 版の正しいインストール手順は次の通りです。
- オープンソース版のコンソールをインストール
- Enterprise 版のコンソールをインストール
- Enterprise 版のサーバをインストール
- コンソールへアクセスし、Enterprise ライセンスを入力する画面が表示される
ライセンス認証はコンソールでのみ可能です。サーバでは行えません。
オンラインインストールツール
インターネットにアクセスできる場合は、この便利なツールを使用してオンラインでインストールを実行することをお勧めします。
単一の Pandora FMS 環境 (サーバ/コンソール/データベース)
このインストール方法は、環境がクラウドプロバイダーによってホストされている場合に特に役立ちますが、クラウド環境に限定されるものではありません。
“クラウドプロバイダー” (または単に “クラウド”) という用語は、設定と管理のためのハードウェア、ハイパーバイザー、およびカスタマーサポート Web システムを備えた専用プロバイダーでの仮想マシンの専用または共有のホスティングを表すために使用されます。
オペレーティングシステムとしては Red Hat (RHEL) を推奨しますが、Rocky Linux、AlmaLinux、Ubuntu も公式にサポートされています (最低ソフトウエア要件を参照)。
インストールの最小ハードウェア要件は、1コア、2ギガバイトの RAM、および 20ギガバイトの空きディスクで、できれば SSD です。
これらの要件は最小インストール要件です。監視環境のサイズを適切に設定するには、必要最低ハードウエアスペック を確認することをお勧めします。
オンラインインストールツールを利用する場合の要件
- インターネット(必要な URL に)アクセスできること。これらの URL に加えて、利用するディストリビューション(RHEL / Rocky Linux / Ubuntu Server)の公式リポジトリにアクセスできる必要があります。
- curl がインストールされていること。 (多くのディストリビューションではデフォルトで入っています)
- 必要最低ハードウエア要件を満たすこと。
- 管理者ユーザ root 権限があること。
- 対応 OS であること。
- RHEL 8 を利用する場合は、事前にライセンスを有効化し、標準リポジトリにサブスクライブする必要があります。
さらに、サテライトサーバのインストール にも、オンラインインストーラーが用意されています。
オンラインインストールツールを用いたカスタムインストール
上記の実行により完全なインストール環境が作成されますが、環境変数を使用してさまざまな設定を行い、インストールをカスタマイズすることができます。
RHEL および Rocky Linux 向けのカスタムパラメータ
- TZ: マシンの タイムゾーン を定義します。デフォルトは
Europe/Madrid
です。 - DBHOST: データベースホストです。デフォルトは、
DBHOST=127.0.0.1
です。 - DBNAME: 作成されるデータベース名です。デフォルトは、
DBNAME=pandora
です。 - DBUSER: 作成されるデータベースユーザです。デフォルトは、
DBUSER=pandora
です。 - DBPASS: 作成されるユーザのパスワードです。デフォルトは、
DBPASS=pandora
です。 - DBPORT: データベースの接続ポート番号です。デフォルトは、
DBPORT=3306
です。 - DBROOTPASS: データベースの root ユーザパスワードです。デフォルトは、
DBROOTPASS=pandora
です。 - SKIP_PRECHECK: 以前の pandora インストールがすでに存在するかどうかのチェックをスキップします。これは、新しいデータベースを作成し、インストール時にこのデータベースを指すようにするのに役立ちます。デフォルトでは、
SKIP_PRECHECK=0
です。 - SKIP_DATABASE_INSTALL: データベースのインストールをスキップします。これは、ローカルまたはリモートのデータベースがすでにインストールされていて、そのデータベースの認証情報を使用して Pandora FMS データベースを作成する場合に役立ちます。 デフォルトでは、
SKIP_DATABASE_INSTALL=0
です。 - SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS: 推奨する kernel の最適化をスキップするオプションで、上級ユーザ向けです。デフォルトは、
SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS=0
です。 - MYVER: インストールする MySQL のバージョンを定義します。80 が定義されている場合、MySQL 8 がインストールされます。 デフォルトでは、
MYVER=80
(MySQL 8.0 をデプロイします)。 - PHPVER: インストールする PHP のバージョンを定義します。デフォルトでは、
PHPVER=8
です(PHP 8 をデプロイします)。 - PANDORA_SERVER_PACKAGE: インストールする Pandora FMS サーバーの RPM パッケージの URL を定義します。 デフォルトでは、最新のバージョンが定義されています。
- PANDORA_CONSOLE_PACKAGE: インストールする Pandora FMS Web コンソールの RPM の URL を定義します。 デフォルトでは、最新のバージョンが定義されています。
- PANDORA_AGENT_PACKAGE: インストールする Pandora FMS ソフトウェアエージェントの RPM の URL を定義します。 デフォルトでは、最新のバージョンが定義されています。
- PANDORA_BETA:
1
に設定すると、利用可能な最新のベータ版のパッケージがインストールされます(テスト環境のみ)。 デフォルトは、PANDORA_BETA=0
です(特定のパッケージが定義されている場合、このオプションは無視されます)。 - PANDORA_LTS: 主な不具合修正をした安定版である長期サポート版(LTS)をインストールします。デフォルトでは有効(
PANDORA_LTS=1
) です。ゼロに設定すると、最新の通常のローリングリリース版(RRR)をインストールします。
これらの環境変数の使用は、インストールスクリプトを実行する前にそれらを定義するだけです。たとえば、変数を定義しての RHEL 8 でインストールでは次のように実行します。
env TZ='Europe/Madrid' \ DBHOST='127.0.0.1' \ DBNAME='pandora' \ DBUSER='pandora' \ DBPASS='Pandor4!' \ DBPORT='3306' \ DBROOTPASS='Pandor4!' \ MYVER=80 \ PHPVER=8 \ SKIP_PRECHECK=0 \ SKIP_DATABASE_INSTALL=0 \ SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS=0 \ PANDORA_SERVER_PACKAGE="https://firefly.pandorafms.com/pandorafms/latest/RHEL_CentOS/pandorafms_server-7.0NG.noarch.rpm" \ PANDORA_CONSOLE_PACKAGE="https://firefly.pandorafms.com/pandorafms/latest/RHEL_CentOS/pandorafms_console-7.0NG.noarch.rpm" \ PANDORA_AGENT_PACKAGE="https://firefly.pandorafms.com/pandorafms/latest/RHEL_CentOS/pandorafms_agent_linux-7.0NG.noarch.rpm" \ PANDORA_BETA=0 \ PANDORA_LTS=1 \ sh -c "$(curl -fsSL < your_link_for_trial >)"
Ubuntu Server 向けのカスタムパラメータ
- TZ: マシンのタイムゾーンを定義します。デフォルトは
Europe/Madrid
です。 - PHPVER: インストールする PHP のバージョンを定義します。デフォルトでは、
PHPVER=8
です (PHP 8 をインストールします)。 - DBHOST: データベースホストです。デフォルトは、
DBHOST=127.0.0.1
です。 - DBNAME: 作成されるデータベース名です。デフォルトは、
DBNAME=pandora
です。 - DBUSER: 作成されるデータベースユーザです。デフォルトは、
DBUSER=pandora
です。 - DBPASS: 作成されるユーザのパスワードです。デフォルトは、
DBPASS=pandora
です。 - DBPORT: データベースの接続ポート番号です。デフォルトは、
DBPORT=3306
です。 - DBROOTPASS: データベースの root ユーザパスワードです。デフォルトは、
DBROOTPASS=pandora
です。 - SKIP_PRECHECK: 以前の pandora インストールがすでに存在するかどうかのチェックをスキップします。これは、新しいデータベースを作成し、インストール時にこのデータベースを指すようにするのに役立ちます。デフォルトでは、
SKIP_PRECHECK=0
です。 - SKIP_DATABASE_INSTALL: データベースのインストールをスキップします。これは、ローカルまたはリモートのデータベースがすでにインストールされていて、そのデータベースの認証情報を使用して Pandora FMS データベースを作成する場合に役立ちます。 デフォルトでは、
SKIP_DATABASE_INSTALL=0
です。 - SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS: 推奨する kernel の最適化をスキップするオプションで、上級ユーザ向けです。デフォルトは、
SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS=0
です。 - POOL_SIZE: 使用するメモリ量を指定します。デフォルトでは自動的に行われます。
- PANDORA_BETA:
1
に設定すると、利用可能な最新のベータ版のパッケージがインストールされます(テスト環境のみ)。 デフォルトは、PANDORA_BETA=0
です(特定のパッケージが定義されている場合、このオプションは無視されます)。 - PANDORA_LTS: 主な不具合修正をした安定版である長期サポート版(LTS)をインストールします。デフォルトでは有効(
PANDORA_LTS=1
) です。ゼロに設定すると、最新の通常のローリングリリース版(RRR)をインストールします。
これらの環境変数の使用は、インストールスクリプトを実行する前にそれらを定義するだけです。たとえば、変数を定義しての Ubuntu Server 22.04 でのインストールでは次のように実行します。
env TZ='Europe/Madrid' \ DBHOST='127.0.0.1' \ DBNAME='pandora' \ DBUSER='pandora' \ DBPASS='Pandor4!' \ DBPORT='3306' \ DBROOTPASS='Pandor4!' \ PHPVER='8.0' \ SKIP_PRECHECK=0 \ SKIP_DATABASE_INSTALL=0 \ SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS=0 \ PANDORA_BETA=0 \ PANDORA_LTS=1 \ bash -c "$(curl -SsL < your_link_for_trial > )"
カーネルの最適化で変更される値
SKIP_KERNEL_OPTIMIZATIONS=0
パラメータで、以下の変更が行われます。
#default=5 net.ipv4.tcp_syn_retries = 3
この設定では、TCP 接続要求パケットを送信するときに、接続が失敗したとみなされるまでにオペレーティングシステムカーネルが行う再試行の回数を指定します。デフォルト値は 5 ですが、設定では 3 に変更されます。
#default=5 net.ipv4.tcp_synack_retries = 3
上記の設定と同様に、このオプションは、TCP 接続を受信したときにカーネルが(ACK を受信するまでに)確認応答パケット(SYN/ACK)を送信する再試行の回数を設定します。 デフォルト値は 5 ですが、設定では 3 に変更されます。
#default=1024 net.ipv4.tcp_max_syn_backlog = 65536
この設定は、受け入れを保留している TCP 接続のキューの最大サイズを設定します。 言い換えれば、オペレーティングシステムが同時に処理できる接続要求の最大数を決定します。デフォルト値は 1024 ですが、設定では 65536 に変更されます。
#default=124928 net.core.wmem_max = 8388608
このオプションは、ネットワーク接続経由でデータを送信するためのメモリ バッファの最大サイズを設定します。 データを送信する前にデータを保存するために割り当てることができるメモリの最大量を制御します。デフォルト値は 124928 ですが、設定では 8388608 に変更されます。
#default=131071 net.core.rmem_max = 8388608
上記の設定と同様ですが、データを送信するのではなく受信するために、このオプションはネットワーク接続経由でデータを受信するための最大メモリバッファサイズを設定します。 受信したデータを保存するために割り当てることができるメモリの最大量を制御します。デフォルト値は 131071 ですが、設定では 8388608 に変更されます。
#default = 128 net.core.somaxconn = 1024
このオプションは、オペレーティングシステムのソケットリスニングキュー内で保留中の接続の最大数を指定します。 受け入れられるまで待機状態にできる受信接続の最大数を制御します。 デフォルト値は 128 ですが、設定では 1024 に変更されます。
#default = 20480 net.core.optmem_max = 81920
この設定は、ソケットオプションの最大メモリバッファサイズを設定します。使用前に設定を保存するための options.socket に割り当てることができるメモリの最大量を制御します。 デフォルト値は 20480 ですが、設定では 81920 に変更されます。
リモートデータベースを使用した Pandora FMS のインストール
バージョン NG 765 以降
Pandora FMS 用のデータベース(DB)をホストする強力な専用サーバがある場合、オンラインインストールのための別のカスタマイズがあります。
最初に、大まかに、Pandora FMS サーバと Web コンソール (PANDORA FMS SERVER+CONSOLE) の両方がリモートデータベース (DB) に接続できるようにインストール計画を検討する必要があります。
- データベースエンジンをホストするサーバに接続するための URL または IP アドレス (DBHOST) を正確に把握します。
- デフォルトのポート番号 (DBPORT) は
3306
です。別のものを使用する場合は注意してください。 - データベースを作成し、作成した名前を正確に書き留める必要があります (DBNAME として
pandora
を使用することをお勧めします)。 - データベースへの接続に使用するユーザを作成する必要があります (
pandora
を DBUSER として使用することをお勧めします)。 - 上記の手順で作成したユーザにパスワードを割り当てます (DBPASS)。
Pandora FMS セキュリティアーキテクチャ に準拠するには、デフォルトのパスワードとは異なるパスワードを使用してください。
- 作成したデータベースに対するすべての権限を、作成したユーザに割り当てます。
Pandora FMS セキュリティ アーキテクチャ に準拠するには、将来の Pandora FMS サーバの IP アドレスまたは URL および作成されたユーザに 接続を制限 する設定をします。 これにより、パスワードが危険にさらされた場合、作成する Pandora FMS サーバとは異なるデバイスからパスワードが使用されても、パスワードが役に立たなくなることが保証されます。
- これらすべてができたら、シェル によって、このあと Pandora FMS サーバにて作成されたデータベースへのテスト接続を行います。これにより、通信を検証でき、すぐに使用できるようになります。
- オンラインインストール中にリモートデータベースへの接続を許可するインストールパラメータは SKIP_DATABASE_INSTALL で、その値を
1
に設定する必要があります。 - オンラインインストールツールで実際のインストールに進みます。 以下に、デフォルト値を使用した簡単な例を示します (常にデフォルトとは異なるユーザパスワードを使用することを忘れないでください)。
env \ DBHOST='192.168.1.107' \ DBNAME='pandora' \ DBUSER='pandora' \ DBPASS='pandora' \ DBPORT='3306' \ SKIP_DATABASE_INSTALL=1 \ sh -c "$(curl -fsSL https://pfms.me/deploy-pandora-el8)"
Pandora FMS ソフトウエアエージェントのオンラインインストール
エージェントのみをインストールするための BASH コマンドによるオンラインインストールツールもあります。
- これは、RedHat ベース OS (Fedora、Centos など) および Debian ベース OS (Ubuntu, Devuan, Lubuntu など) に対応しています。
- PowerShell® 技術を用いた MS Windows® 用もあります。
GNU/Linux 用
オンラインインストールツール利用の必要条件
- インターネットアクセス
- curl がインストールされていること(ほとんどのディストリビューションでデフォルトで提供されます)
- 管理者ユーザ root 権限
- 対応 OS であること
スクリプトは、インストールをカスタマイズするための一連の環境変数をサポートしており、そのうちの '$PANDORA_SERVER_IP
' の 1つだけが必須です。そのため、標準のインストールを 1行で実行するには次のコマンドを実行します。
export PANDORA_SERVER_IP=<PandoraServer IP or FQDN> && curl -Ls https://pfms.me/agent-deploy | bash
この環境変数は、インストールプロセスにのみ使用されます。Pandora FMS ソフトウェアエージェントの動作には影響なく、インストール後に破棄または変更できます。
オプションで利用できるその他の環境変数は次の通りです。
- $PANDORA_REMOTE_CONFIG: リモート設定の指定です。
0
(無効)がデフォルトです。 - $PANDORA_AGENT_NAME: エージェント名の設定です。自動生成がデフォルトです。
- $PANDORA_AGENT_ALIAS: エージェントの別名設定です。ホスト名がデフォルトです。
- $PANDORA_GROUP: エージェントグループの設定です。
Servers
がデフォルトです。 - $PANDORA_SECONDARY_GROUPS: エージェントのセカンダリグループの設定です。空がデフォルトです。
- $PANDORA_DEBUG: デバッグ設定です。
0
(無効)がデフォルトです。 - $TIMEZONE : システムのタイムゾーンの設定です。
- $PANDORA_AGENT_SSL: これにより、ソフトウェアエージェントと対応する Pandora FMS サーバ間の通信を暗号化するように設定できます。 デフォルトでは無効 (
no
) です。有効にするにはyes
を設定します (これにより、通信を暗号化するための依存ソフトウエアもインストールされます)。 シングルクォートを使用して値を区切ります。以下の例を参照してください。
env \ PANDORA_SERVER_IP='192.168.10.245' \ PANDORA_REMOTE_CONFIG=1 \ PANDORA_AGENT_NAME='pandora_agent_name' \ PANDORA_AGENT_ALIAS='pandora_AGENT_ALIAS' \ PANDORA_GROUP='Servers' \ PANDORA_SECONDARY_GROUPS='VMware,Web' \ PANDORA_AGENT_SSL='yes' \ curl -Ls https://pfms.me/agent-deploy | bash
ソフトウェアエージェントと対応する Pandora FMS サーバ間の Tentacle プロトコルを介した通信を暗号化するには、SSL 証明書と鍵が必要であることに注意してください。 Tentacle プロトコルテクニカルリファレンスの「通信の暗号化」の章も参照してください。
MS Windows 用
オンラインインストールツール利用の必要条件
- インターネットアクセス
- powershell がインストールされている
Powershell と administrator 権限を使用して、ターミナルウィンドウで次のコマンドを実行します。
Invoke-WebRequest -Uri https://firefly.pandorafms.com/pandorafms/latest/Windows/Pandora%20FMS%20Windows%20Agent%20v7.0NG.x86_64.exe -OutFile ${env:tmp}\pandora-agent-windows.exe; & ${env:tmp}\pandora-agent-windows.exe /S --ip [PANDORASERVER IP or NAME] --group [GROUPNAME] --remote_config 1
その後、以下を実行します。
NET START PandoraFMSAgent
パッケージインストール
この章は、オンラインインストールツールを利用する際の理解を助けるためのリファレンスです。Pandora FMS サーバをインストールするにはこのオプションを利用することを強くお勧めします。
Pandora FMS のアンインストール
CentOS または RHEL での Pandora FMS のアンインストール
以下のコマンドを実行するだけです。
yum remove pandorafms_console pandorafms_server
バージョン 761 以降をアンインストールする場合:
yum remove pandorawmic
Pandora FMS ソフトウエアエージェントのアンインストール も参照してください。
MySQL が不要な場合は、以下のコマンドで削除できます。
yum remove Percona-Server*
カスタムインストール
Linux / UNIX MAC OS へのソースからのインストール
OS に応じてすべての依存ファイルをインストールしてから、tarball 形式のファイル(.tar.gz
、tgz
、または .tar.bz2
)をダウンロードして解凍する必要があります。 それには、以下から Pandora FMS の最新バージョンを見つけてダウンロードします。
コンソールのインストール
コンソールのアーカイブファイルで以下の手順を行います。
1. root 権限を取得します。
su -
2. '/tmp' へコピーし、実行します。
tar xvzf pandorafms_console-X.Y.tar.gz cd pandora_console ./pandora_console_install --install
サーバのインストール
pandorafms_server-7.0NG.7xx.tar.gz
上記のような名前のファイルを用いて次のようにします。
1. root 権限を取得します。
su -
2. '/tmp' へコピーし、実行します。
tar xvzf pandorafms_server-X.Y.tar.gz cd pandora_server ./pandora_server_installer --install
依存関係に関連する問題が発生した場合は、インストールを試みる前にそれらを修正してください。インストールを強制して依存関係の問題を無視することは可能かもしれませんが、その場合、Pandora FMS は正しく機能しません。
Enterprise 版のインストール
Pandora FMS の Enterprise 版をインストールするには、オープンソース版のコンソールとサーバをインストールする必要があります。その後、それぞれの Enterprise パッケージを追加します。 コンソール の場合は、インストール先のディストリビューションごとのパッケージを利用します。
Enterprise コンソールのインストール
ソースコードを利用して Enterprise コンソールをインストールするには、
pandorafms_console_enterprise-X.X.tar.gz
などの名前のアーカイブファイルを入手し、次の手順に従います。
1. root 権限を取得します。
su -
2. '/tmp' へコピーし、以下を実行します。
tar xvzf pandorafms_console-X.Xtar.gz
3. その後、Pandora FMS オープンソースコンソールがインストールされているディレクトリにコピーします。
cp -R enterprise /var/www/html/pandora_console
4. ファイルの owner が Web サーバユーザになるように、権限を変更します。例:
chown -R apache /var/www/html/pandora_console/enterprise
Enterprise サーバのインストール
Enterprise サーバをインストールするには、まず サーバのオープンソース版がインストールされていることを確認 してから、Enterprise 版のインストールに進む必要があります。
pandorafms_server_enterprise-X.X.tar.gz
という名前のアーカイブを入手したら、以下の手順に従います。
1. root 権限を取得します。
su -
2. '/tmp' 以下に展開し、実行します。
tar xvzf pandorafms_server_enterprise-X.X.tar.gz cd pandora_server/ # ./pandora_server_installer --install
Pandora FMS サーババイナリをデフォルトのディレクトリ '/usr/bin' 以外に置く場合は、ディレクトリを次のように指定します。
# PREFIX =/usr/local ./pandora_server_installer --install
インストール後、サーバを再起動します。
/etc/init.d/pandora_server restart
Enterprise サーバが有効化されます。
Pandora FMS Enterprise ライセンスキーのインストールが完了するまではサーバを再起動しないでください。そうしないと、サーバが起動せず監視サービスが停止します。
バージョン NG 754 以降では、高可用性(HA)環境の手動起動および停止の追加オプションがあります。
異なるパスへのインストール
Pandora FMS サーバを異なるパスへインストールするには、destdir オプションを指定します。
./pandora_server_installer --install --destdir <path>
インストール後、Pandora FMS サーバが自動起動するように手動で調整する必要があります。また、データベースメンテナンススクリプト pandora_db
が定期的に動作するようにする調整する必要があります。以下は Linux の例です。(<destdir>
を destdir で指定した実際のパスに置き換えます)
ln -s <destdir>/etc/init.d/pandora_server /etc/init.d/ echo "\"<destdir>/usr/share/pandora_server/util/pandora_db\" \ \"<destdir>/etc/pandora/pandora_server.conf\">/dev/null 2>&1"> /etc/cron.hourly/pandora_db
非特権ユーザでのインストール
非特権ユーザで Pandora FMS サーバをインストールするには、インストールするユーザで次のコマンドを起動します。
./pandora_server_installer --install --no-root --destdir /opt/pandora
このユーザは、 destdir に渡されるパスに対する書き込み権限を持っている必要があります。
Pandora FMS エージェントインストール
Pandora FMS ソフトウエアエージェントのオンラインインストールは、“Pandora FMS ソフトウエアエージェントのオンラインインストール” を参照してください。
- 詳細は、Pandora FMS ソフトウエアエージェントのインストール を参照してください。