====== 他のシステムへのマイグレーション ====== {{indexmenu_n>21}} Pandora FMS サーバとその Web コンソールを移動する理由はさまざまですが、これらは通常、同じ実マシンまたは仮想マシン上にあります ([[:ja:documentation:pandorafms:installation:01_installing#単一の_pandora_fms_環境_サーバコンソールデータベース|単一の Pandora FMS 環境]])。 **考えられる例:** * Pandora FMS の新しいバージョンでは、たとえば、CentOS 7 から Rocky Linux 8 への移行、または Rocky Linux 8 から RedHat Enterprise (RHEL) 8 への移行など、別のオペレーティングシステムが必要になる場合があります。 * ある Web サービスプロバイダーから別の Web サービスプロバイダーに移行する場合も考えられます。Pandora FMS の容量は、オペレーティングシステム全体のイメージよりも少ないです。 * 監査の場合、または新しい機能をテストする場合は、メインサーバのコピーが必要です。 ===== 手順 ===== 通常、Pandora FMS コンソールのフルパスは次の通りです。 /var/www/html/pandora_console 以下の手順では、''$CONSOLE_PATH'' と記載します。 ==== データのエクスポート ==== **1.-** 以前のシステムのデータベースのバックアップを取得します。いくつかのステップがあります。管理者権限(root ユーザ)でターミナルウインドウを開きます。 * 次のコマンドでデータベースの論理的なコピーを作成します。 mysqldump --single-transaction --max_allowed_packet=512M -u root -p pandora> backup_pandora_X.Y.sql * 上記の出力ファイル (''backup_pandora_X.Y.sql'') は、移動用のファイルを作成するために圧縮します。たとえば、 ''backup_pandora_X.Y.tar.gz'' といった圧縮形式です。 * ''/etc/pandora/*.conf''ディレクトリ内のすべての設定ファイルを圧縮します。 * ''$CONSOLE_PATH/attachment/'' の全ディレクトリおよびサブディレクトリを圧縮します。 * ''$CONSOLE_PATH/images/'' のカスタム画像やアイコンがある場合は、それを圧縮します。 * ''/var/spool/pandora/data_in/'' ディレクトリ全体を圧縮します。 * ''/usr/share/pandora_server/util/plugin/'' にあるすべての [[:ja:documentation:pandorafms:technical_reference:05_anexo_server_plugins_development|サーバプラグイン]] を圧縮します。 別のディレクトリにもサーバプラグインがある場合は、それらも圧縮する必要があります。 * 元サーバにインストールされているすべての依存ファイルを圧縮します。対象となる依存ファイルは、元サーバにインストールされているスクリプト/プラグインが適切に機能するために必要で、宛先サーバには存在しないものです。 **高度なシステムでは、統合開発環境 (または IDE)** を完全にインストールする必要がある可能性があります。 * ''/etc/httpd/'' にあるすべての SSL 証明書とカスタム Apache Web サーバ設定を圧縮します(そのようなファイルがある場合)。 データの保護はユーザのみなさん自身の責任です。データ転送のために選択する手順を紙と鉛筆で書き留めましょう。 バックアップや手順に関しては、複数の人が作業をサポートしてくれるような体制を確保するよう**注意してください**。 ==== データのインポート ==== **2.-** 新規で Pandora FMS システムをスクラッチからインストールします。[[:ja:documentation:pandorafms:installation:01_installing#オンラインインストールツール|オンラインインストールツール]]の利用をお勧めします。 **3.-** **mysql** を除く、新しいシステムで実行中のすべてのプロセスを止めます。Pandora FMS から始めます (バージョン NG 754 以降、HA 高可用性環境の [[:ja:documentation:pandorafms:installation:06_server_management#pandora_fms_サーバの手動起動停止|手動起動および停止用の追加オプション]] があります): /etc/init.d/pandora_server stop /etc/init.d/pandora_agent_daemon stop /etc/init.d/tentacle_server stop **4.-** Apache サーバの停止は、利用しているディストリビューションに依存します。 /etc/init.d/apache2 stop /etc/init.d/httpd stop systemctl stop httpd.service **5.-** 次に、旧システムから ''backup_pandora_X.Y.tar.gz'' を新システムに送信、コピーします。適当な場所でファイルを展開します。 **6.-** 新システムで、root で **mysql** へログインし、Pandora FMS データベースへアクセスします。デフォルトは ''pandora'' です。データベースにインポートします。 # mysql -u root -p mysql>use pandora Database changed mysql>source ~/backup_pandora_X.Y.sql このパスは、古いシステムのバックアップがあるディレクトリによって異なります。ここでは、ホームディレクトリ (''$HOME'') にバックアップがあるものと想定しています。 **7.-** データベースの構造が変更される新しいバージョンへの移行の場合は、[[:ja:documentation:pandorafms:installation:02_anexo_upgrade#メジャーアップデート|メジャーバージョン]] に示されているように、このタイミングで移行スクリプトを実行します。 **8.-** ディストリビューションを変更した場合は、Web コンソールのパスが変更されていることを考慮してください。この場合、データベース内のいくつかのフィールド''tconfig'' テーブルの ''attachment_store'' および ''fontpath'' フィールドなども変更します。これらのフィールドを変更するには、次のコマンド(クエリ)を入力する必要があります。 この例は、Rocky Linux 8 への移行の場合です。 他のディストリビューションでは、Apache ディレクトリのパスを変更します。 # mysql -u root -p> use pandora; Database changed> UPDATE tconfig SET value = '/var/www/html/pandora_console/attachment' WHERE token LIKE 'attachment_store';> UPDATE tconfig SET value = '/var/www/html/pandora_console/include/fonts/smallfont.ttf ' WHERE token LIKE 'fontpath'; これらのパスは、サーバおよびコンソールの設定ファイル(''config.php'' および ''pandora_server.conf'') でも考慮する必要があります。 **9.-** データベースのマイグレーションを行ったら、''…/pandora_console/include/config.php'' および ''/etc/pandora/pandora_server.conf'' ファイルで、''dbname'', ''dbuser'' および ''dbpass'' フィールドの設定が同じであるか確認する必要があります。 * 同じであれば、**ステップ 1o** へ行きます。 * 異なるのであれば、いかのいずれかを選択します。 * オプション(a): 古いファイルで新しいファイルを置き換える。 * オプション(b): 古いファイルから、設定 ( ''dbname'', ''dbuser'' および ''dbpass'' ) を新しいファイルへコピーする。 * オプション(c): 新たにインストールしたデータベースにアクセス許可を付与する。新たな設定で ''dbname=pandora''、''dbuser=pandora1''、''dbpass=pandora2'' となっていると仮定すると、次の例の通りです。 # mysql -u root -p> grant all privileges on pandora.* to 'pandora1'@'localhost' identified by 'pandora2';> flush privileges; **10.-** この後、すべての [[:ja:documentation:pandorafms:introduction:03_glossaryy#デーモン|デーモン]] を再起動すると、すべてのエージェント、モジュール、アラートなどを備えた Pandora FMS コンソールにアクセスできるようになります。 **11.-** 新しいホストで IP アドレスまたは URL が変更された場合、すべての **ローカル** エージェントは、この新しいシステムに接続する必要があります。ソフトウェアエージェントの場合は、それぞれのパラメータ [[:ja:documentation:pandorafms:installation:05_configuration_agents#server_ip|server_ip]] を変更する必要があります。 **12.-** 最後の修正には、[[:ja:documentation:pandorafms:complex_environments_and_optimization:01_massive_operations#一括操作エージェント|一括操作のエージェント編集]] を利用します。