最も重要なコンポーネントは、すべての情報が保存されている MySQL データベース です。 Pandora FMS の各コンポーネントは複製でき、パッシブ、アクティブ、またはクラスタ環境(アクティブ/アクティブな負荷分散) など、完全な HA環境で動作します。。
Pandora FMS サーバは、自身またはエージェントによって生成された情報のデータをデータベースに入力します。ウェブコンソールは、データベースに存在するデータの表示とエンドユーザとの対話を担当する部分です。ソフトウェアエージェントは、監視対象システムで実行されるアプリケーションであり、情報を収集して Pandora FMS サーバに送信します。
サーバは、Pandora Server という全体を表す名前で単一のアプリケーションに統合されます。これは、Pandora FMS のインスタンスまたは機能に特化したサーバをそれぞれ異なるサブプロセス(スレッド)で実行するマルチスレッドアプリケーション(マルチプロセッシング)です。これらは適切な監視の実行を担当する要素です。実行結果を検証し、結果に応じてステータスを変更します。また、データの状態を監視するように設定されたアラートを発報する役割もあります。
同時に複数のサーバが存在する場合があります。そのうちの 1つはメインサーバで、残りのサーバはスレーブです。 マスターサーバとスレーブサーバの関係がありますが、それらは同時に機能します。 2つの違いは、同じタイプのサーバ(ネットワークサーバなど)がダウンしている場合、マスターサーバがダウンしているサーバに関連付けられているすべてのデータの処理を担当することです。
Pandora FMS は、各サーバのステータス、負荷レベル、およびその他のパラメータを自動的に管理します。 ユーザは、ウェブコンソールのサーバ管理を介して各サーバの状態を確認できます。
ソフトウエアエージェント によって XML フォーマットで送信され、特定のディレクトリに置かれた情報パケットを処理します。最初にデータサーバによって処理されてからデータベースに保存されます。
複数のデータサーバを、異なるシステムにインストールすることも、複数の CPU を備えた仮想サーバを使用して同じホストにインストールすることもできます。
データサーバは、そのシンプルさとリソースの使用量の少なさにもかかわらず、すべてのエージェント情報を処理し、それらのデータに従ってアラートとシステムイベントを生成するシステムの重要な要素の 1 つです。
ネットワークサーバは、ICMP テスト(ping, 応答時間)、TCP および SNMP リクエストなど、リモートモニタリングタスクを実行します。ネットワークサーバを実行しているマシンにとって、リモートの監視対象デバイスへのネットワーク接続が確保されていることが非常に重要です。
このサーバは、snmptrapd デーモンが受信したトラップを扱います。このデーモンは SNMP トラップを受信し、Pandora FMS の SNMP サーバはそれをデータベースに保存します。それらを分析して、Pandora FMS の SNMP コンソールにおいて、アラートの定義を行うこともできます。
WMI は、MS Windows® ベースのオペレーティングシステムおよび Microsoft Windows® 環境アプリケーションから情報を取得するための Microsoft® 標準です。 Pandora FMS には、WMI プロトコルを通じて Windows® システムをリモート 監視する専用のサーバがあります。
以前は Recon サーバと呼ばれていた 自動検出(Discovery)サーバ は、ネットワークを定期的に探索 し、稼働中の新しいシステムを検出するために使用されます。 監視テンプレートを適用して、新しいシステムの監視を開始します。自動検出は、nmap、xprobe、traceroute などのシステムアプリケーションを使用してオペレーティングシステムを識別し、ネットワークトポロジを検出することもできます。
自動検出サーバは、スケジュールされたタスクを起動し、仮想環境、クラウド、データベース、または監視を開始する前にあらゆる存在するアプリケーションや環境を検出するためにも使用されます。
プラグインサーバは、中央管理するカスタムスクリプトを使用して複雑な監視をリモートから実行します。 これにより、上級ユーザは独自の監視の定義をアプリケーションに統合し、Pandora FMS から簡単かつ一元的な方法で使用できるようになります。
最大 30 日間の範囲の過去データに基づいて統計的なデータ予測を実装する AI コンポーネントです。これにより、10~15 分間隔でデータ項目の値を予測し、特定のデータセットにおいて履歴から異常を示しているかどうかを知ることができます。基本的には週次で動的なベースラインを構築します。
ユーザ認識処理、フォームによるパラメータ転送、またはメニューのナビゲーションへのコンテンツチェックなど、完全な Web テストを実行します。ウェブナビゲーションにおける可用性のチェック (動作するかどうか) と待ち時間 (秒単位) の取得ができます。
これは、Pandora FMS の監視対象デバイスのデータを別の Pandora FMS にデータ転送し、あらゆるデータを複製できるようにします。複数の Pandora FMS インストールがあり、データを一元化する必要がある大規模な環境の場合に特に役立ちます。
インベントリサーバは、インストールされているソフトウエア、ハードウエアモデル、ハードディスク、システムで稼働しているサービスなど、システムのインベントリ情報を収集・可視化することができます。これらの情報は、リモートおよび、ソフトウエアエージェントを通してローカルで取得できます。
この特別なサーバは、イベントを関連付けたり、アラートを生成したりするために使用できますが、監視タスクは実行しません。他のサーバとは異なり、このサーバはスレッドや冗長化設定はありません。
高度な戦略を使用して ICMP チェック (ping) を実行し、事前に検証された OID (Object IDentifier) で動作するため、高いパフォーマンスを発揮します。
このコンポーネントは、Pandora FMS メインサーバとは別にインストールされます。 データファイルを ソフトウエアエージェント からメインサーバに転送し、分散トポロジでエージェントプロキシとして機能します。tentacle 接続を介して監視データを XML として送信するため、データベース接続は必要ありません。
Selenium Grid と組み合わせたサーバで、複雑なウェブアクセスを再現する監視を分散して実行することができます。トランザクションは、実際のブラウザで実行されます。また、ウェブアクセスのステップごとの実行結果、詳細な統計情報が表示され、エラー画面のキャプチャもあります。
このコンポーネントにより、Pandora FMS はサーバ上の Syslog を分析し、その内容を分析して対応する OpenSearch サーバに保存できます。
これにより、ログを関連付けてアラートを実行 が可能になります。
デフォルトでは、各サーバが独自のアラートを担当しますが、必要な場合に、すべての監視アラートの実行を担当するサーバです。特殊なケースとして、アラートが何らかのタスクを実行する必要があり、それに予想以上に時間がかかると、監視に遅延が発生する可能性があります。それを避けることができます。
これは、Pandora FMS のユーザインタフェースです。この管理およびオペレーションコンソールは、それぞれのユーザに別の権限を設定することが可能で、エージェントの状態の操作、状態の参照、グラフおよびデータの生成、さらにはシステムに組み込まれているインシデント管理までできます。また、レポートの生成や、新たなモジュール、エージェント、アラートおよび、ユーザの作成やポリシー設定を行うことができます。
ウェブコンソールは複数のサーバで動作させることが可能です。ロードバランシングや配置の問題(巨大なネットワーク、多くの異なるユーザグループ、地理的な違い、管理の違いなど)に対してアクセスを簡単にできます。
Pandora FMSは、さまざまなソースのすべてのデータを受信し、正規化してリアルタイム MySQL データベースに保存しています。現在は MySQL/MariaDB/Percona のみがサポートされています。
Pandora FMS のエージェントと言った場合、次の 2つを区別することが重要です。* エージェント: コンテナとして、コンソール上で表示されるエージェント* ソフトウエアエージェント: コンピュータ上で実行するソフトウエア
Pandora FMS で単純に「エージェント」と言った場合、それはウェブコンソールで作成したモニタ・管理対象を指します。それは、モジュールのグループ(または個々のモニタリング要素)に関連付けられています。そのため、このエージェントは、(オプションで) 1つ以上の IP アドレスに関連付けることが可能です。
エージェントにはリモートモジュールまたはローカルモジュールを含めることができます。リモートモジュールは情報を取得するサーバから リモート (ネットワークサーバなど) によって実行され、ローカルモジュールはソフトウエアエージェントによって実行され、データサーバ によって処理されます。
ソフトウエアエージェントは監視対象のコンピュータにインストールされるものであり、それが動作しているマシンの情報をローカルで取得します。主に、サーバリソース(CPU、メモリ、ディスクなど)およびインストールされたアプリケーション(MySQL, Apache, JBoss など)を監視します。一般的にサーバの監視はソフトウエアエージェントで実施し、ネットワーク機器は何らかのソフトウエアのインストールは無しでリモートから監視を行います。
実行された監視に関するすべての情報は 1 つの XML 形式のファイルに出力され、このファイルは Tentacle プロトコルを介して 300 秒の所定の間隔で Pandora FMS サーバに送信されます。 SSH または FTP を使用してデータを送信することもできます。