Pandora: Documentation ja: syncserver Monitoring
1 隔離されたネットワーク環境の監視: 同期サーバ
1.1 概要
同期サーバと Tentacle サーバを備えた隔離された環境の監視システムを使って、メインの Pandora FMS サーバーとの通信が不可能なリモートネットワークへ監視を展開できます。 隔離された環境への通信を開始し、すべての監視情報を収集するのは、それぞれのリモートサーバです。
この機能は、Pandora FMS サーバが直接置かれてない場所でリモートネットワークを監視する場合に特に便利です。リモートネットワークから Pandora へ通信ができない環境で、リモートサーバが通信を行い情報を収集します。
1.2 処理概要
標準インストールのように、Pandora FMS セントラルサーバーから開始します。リモートネットワークでは、データ収集ポイント(tentacle サーバ)がインストールされ、メインサーバ(同期サーバー)が通信を開始し、バッファのように情報をダウンロードするまですべてのデータが保管されます。
バッファリングされたデータは、メインサーバにダウンロードされると消されます。
この処理は、次のような構造の環境で行われます。
同期サーバのサテライトサーバとの主な違いは、メインのサーバが通信を開始しリモートネットワークからのデータを受け取るという点です。サテライトサーバやプロキシでは、それが Pandora FMS サーバへデータを送信します。
1.3 設定
メインの Pandora FMS サーバにて同期サーバをたてる作業から開始します。それには、設定ファイル内の次のパラメータを設定します。
syncserver 1 sync_address <Tentacle サーバの IP> sync_port <Tentacle サーバのポート番号, デフォルトは 41121 です>
隔離されたネットワーク上に Tentacle サーバをインストール、起動スクリプト (デフォルトでは /etc/init.d/tentacle_serverd) を修正し、TENTACLE_EXT_OPS の行にパラメータ -I' および -o を追加します。
TENTACLE_EXT_OPTS="-i.*\.conf:conf;.*\.md5:md5;.*\.zip:collections -I -o"
同期サーバーが通信を開始し、sync_addressパラメーターに示されている Tentacle サーバのファイルを取得するので、Tentacle サーバ側で何らかの IP を指定する必要はありません。
複数のリモート Tentacle サーバを設定することができ、同期サーバは sync_address にカンマ区切りで設定された IP アドレスすべてに対して通信を行います。
sync_address 10.142.50.10,20.152.50.20
設定例:
pandora_server.conf 内:
syncserver 1 sync_address 10.140.70.110 sync_port 41121
Tentacle サーバの起動スクリプト /etc/init.d/tentacle_serverd:
TENTACLE_EXT:OPTS="-i.*\.conf:conf;.*\.md5:md5;.*\.zip:collections -I -o"
1.3.1 SSL を使った同期サーバ設定
同期サーバの通信では、SSL の利用に対応しています。pandora_server.conf にさまざまなパラメータを追加する必要があります。また、リモートの Tentacle サーバのスクリプトにも同様に通常の SSL 接続を行うためのオプションが必要です。
pandora_server.conf 内:
- sync_ca: <認証局証明書のパス>
- sync_cert: <サーバの証明書のパス>
- sync_key: <サーバの秘密鍵のパス>
pandora_server.conf の設定例:
sync_ca /home/cacert.pem sync_cert /home/tentaclecert.pem sync_key /home/tentaclekey.pem
tentacle-serverd 内:
- -e: <証明書のパス>
- -k: <秘密鍵のパス>
- -f: <認証局証明書のパス>
一通り設定を行った例は以下の通りです。
TENTACLE_EXT_OPTS="-i.*\.conf:conf;.*\.md5:md5;.*\.zip:collections -e /home/tentaclecert.pem -k /home/tentaclekey.pem -f /home/cacert.pem"
その他の設定パラメータ:
sync_retries: 同期のリトライ回数。デフォルトは 3 です。 sync_timeout: 同期タイムアウト。デフォルトは 10 です。
Tentacle サーバで SSL 接続を利用する場合のクイックガイドは http://wiki.pandorafms.com/index.php?title=Pandora:QuickGuides_JA:Secure_communication_with_tentacle にあります。